B級ノワール論 ハリウッド転換期の巨匠たち
内容】ジョゼフ・H・ルイス、アンソニー・マン、リチャード・フライシャー。
三人の巨匠の経歴と作品を精緻に分析し、ハリウッド古典期から現代期への転換点としての「B級ノワール」のいまだ知られざる全貌を見はるかす、画期的書き下ろし長篇評論。
【蓮實重彦氏、激賞!】 DVDの普及が、アメリカ映画に対する新たな視点の構築を21世紀の日本で可能にしたことを、
まずは祝福したい。いまから半世紀以上も前のいわゆる「B級」映画と「フィルム・ノワール」を論じる著者の、これがはじめての著作であることにも率直な悦びを表明する。
その著者が「B級ノワール」を分析するマトリックスとして、ジョゼフ・H・ルイスとアンソニー・マンとリチャード・フライシャーという三人の映画作家を選びとったことにも心からの賛辞を送りたい。
人々は、ハリウッド映画についてまだまだ何も知らない。そのことを知らしめただけでも、本書の価値は計り知れないと断言する。――蓮實重彦(映画評論家)