我国の繁栄と安全を守る国家安全保障政策とこれを実現する国家戦略を研究・提案するスレッドです。
○国家安全保障政策とは
国家の独立と繁栄を維持するために、主に軍事的な脅威などから国家を守る政策。国家は多様な価値観を包含しており政策は必ずしも他の政策・党派と整合するものではない。
○国家戦略とは
国家目的を遂行する最高位の観点から、平戦両時に政治・軍事・経済等の国力を効果的に運用する統一的・総合的・全般的な戦略。安全保障政策を上位構造とするが、政策上の不整合は国家戦略により統合が図られる。階層構造下位の戦域戦略、作戦、戦術の準拠となる。
○戦略の位相
国家戦略を構成する全ての位相(軍事・経済・文化・社会・科学技術etc.)を議論の対象としkますが軍事を主たる切り口とし、それ以外の議論は50レスを越える場合は専門スレッドへの移動をお願いします。
○戦略の階層構造
戦略を構成する全ての階層構造(世界観・政策・国家戦略・戦域戦略・作戦・戦術・技術)を議論の対象としますが、作戦次元以下の議論は50スレを越える場合は専門スレッドへの移動をお願いします。
○戦略と戦史
戦略とは一般的な法則が成り立つような分野ではなく、戦史において淘汰される複雑系・非線形・進化的なプロセスです。議論の根拠たり得る戦史上の事象(古代・中世・近世・近代・現代)を議論の対象とします。
○当スレッドのスタンスと地誌について
当スレッドは明らかにネット右翼(ネトウヨ)スレッドです。対象脅威を尊称で奉る趣味はございません。戦史・兵要地史の一貫性のため歴史的な略称(支那・北朝鮮・南朝鮮・米・英・仏・露・独他)を推称します。
○戦略思想家の格付け
●神様リスト
クラウゼヴィッツ、モルトケ、コーベット、リデル・ハート、マイケル・ハワード、コリン・グレイ、ルトワック
●疫病神リスト
ジョミニ、フォッシュ、フラー、マハン、ドゥーエ、ハマン・カーン、キッシンジャー、バーナード・ブロディ、クレフェルト、ミアシャイマー
「勝利は既に(戦略次元で)確定している。卿らの上に大神オーディンの(作戦次元以下の)恩寵あらんことを。」
>947
>性能は申し分ないですが、もうオープントップまで棄ててしまって
M36はオープントップです。
砲塔の半分だけ天井は、後に現地改造で被せたりしましたが、後に正式に改造。
ただし正式改造や新規車体への最初からの装備はほぼ戦後。
(この改造版でに半分はがら空き(一部では鉄板で蓋つけた現地改造もあるらしいですが、正式ではない)
>米軍自身も「これって・・・戦車じゃん・・・」と思ったはずです。
>1945年中に全てのタンクデストロイヤー大隊が解体・消滅しました。
そりゃあ、戦争終わって部隊削減の中、しかもM26の重戦車大隊が軌道に乗ったらいらんわな。
(あとでM26は中戦車分類になりましたが)
逆に言えば、M36であっても
戦車じゃないから(戦車としての運用ができないから)なくなったと捉えるべきではないでしょうか。
>974
>ドイツ側も英17ポンド砲を脅威と認識してファイアーフライを優先的に撃破するよう通達まで出しています
>それに対して英軍はファイアーフライと他のシャーマンを識別されないよう砲身偽装により短砲身に見せかけることまでやっている。
75と76の違いに比べ、あきらかに目立ちますからね。
しかも独装甲部隊は当初はカーン近辺に集中しており、米軍戦線側には少ない、
これらの状況によってノルマンディ戦の緒戦において独軍はM4(76)の存在と能力評価を十分に行えていなかった可能性があります。
それに対し、ファイアフライは目立つ、目立つ
(マズルブレーキがあるいから識別がたやすい)
悪目立ちして、さらにこいつをつぶせば、後は75oしかないのであば優先撃破はあたりまえでしょう。
(しかも防御力は変わらないのですから)
なお、この頃は英軍にはM4(76)が配備されていません。
>米軍も恥を忍んでファイアーフライの大量発注をやっています。(間に合わなかったが)
間に合わなかったというより、間に合わなくても結果的に問題は無かったというのが現実と捉えるべきではないか?
https://www.amazon.co.jp/dp/4499230160
パンターvsシャーマン バルジの戦い1944
勿論パンターのステータスは高いが、後期型シャーマンの完成度は非常に高く、「先に発見した方が勝つ」の原則に忠実であればシャーマンでもパンターを一方的に撃破できる。
他に、T-34/85や後のスーパーシャーマンが示したように、車体が多少古くても火力さえあれば格上相手と戦える。 >タンクデストロイヤー大隊
あれはドイツ戦車が想像以上に少ないの悲しい事案だった。
タンクデストロイヤーのコンセプトは環境次第であの演習結果通りに有効だ。
そのコンセプトの完成型のM18ヘルキャットはいくつのオンライン戦車ゲームで敵に困らない故にコンセプト通りで猛威を振るう
あとある意味、呼ばれて飛び出て「高機動対戦車部隊」が現代においての完成形は攻撃ヘリ部隊。
戦車砲をもつ軽装甲高機動車両のコンセプトは他に軽戦車と装輪戦車が生き残っている、偵察戦闘車両としては特に有効だ。
まあ、歩兵を支援して陣地戦するの仕事に戦車より向いてないのは事実だ。
>>953
>M4(76)の存在と能力評価
ノルマンディーの直後、アメリカ軍はろ獲したパンターに76.2mmを含む主要火器で射撃テストをやりました。
結果は衝撃的で50ヤード(450m)で正面装甲を貫通できず。
特に76.2mmは正面はまず無理で、側面か背面のみ有効という惨憺たる結果に。
そのとき例外的にパンターに有効だったのが90mm対空砲と105mmりゅう弾砲。
そこで1944.6に慌ただしくM10のタレットに90mm乗せたクルマを制式化した。
それがM36。
当時のアメリカにはこれしか手持ちがなかった。 >>952
>M36はオープントップ
元々がアドホックな車両なんで現地で乗員が天蓋、増加装甲、砂袋。なんでも取り付けた。
結果、今度は「運用」が「戦車」と同一になってしまった。
1945年、フォートノックス戦車学校の校長、マクネアの宿敵、ジェイコブ・デバースが何とマクネア亡きAGFの司令官に着任。
タンクデストロイヤー関係者に戦慄が走る。
JD「皆の者。これ(M36)は馬(戦車)よのう?」
部下「?!恐れながら!鹿(戦車駆逐車)にございなする!」
JD「はぁ?聞こえんのう。重ねて聞くが・・これは馬よのう?」
部下「ひぃぃ!」
JD「アラスカは快適らしいのぅ・・・最後にもう一度聞くがこれは馬よのう?」
部下「馬にございます。」「閣下、馬でございます。」「見間違いました。馬にございます。」
タンクデストロイヤー消滅の瞬間であった。
(一部脚色) >>958
ついでに言うとパンターの真の恐ろしさは装甲ではなく、あの70口径75mm砲である。
他に、実際高火力軽装甲高機動の対戦車車両は死んでいなく、ATGM車両に生まれ変わっただけだ。
MBTより攻勢や歩兵支援に向いてないが、やはり環境次第で戦車を一方的に撃破できる。
根本的に対戦車戦闘において、敵戦車を撃破できるの火力さえあれば勝負できる。 >>956
ああ、思い出した、それは多分75mm砲の話だな。
しかし1944年秋以降で76mm砲仕様のシャーマンが普及し始めた、
バルジの戦いの時点でその76mm砲シャーマンは戦術次第でパンターとほぼ互角の戦闘をできる。
シャーマンの悪評は75mm仕様の初期型による部分は多い、しかし戦争が終わった時の76mm砲後期型シャーマンの完成度は高く、機械的な信頼性もいい。
まあ、登場時期が遅い故にあまり評価されていないのは事実だ。 >>958
>>960
弾種までは書いて無いが。
Seek, Strike, and Destroy:
U.S. Army Tank Destroyer Doctrine
in World War II
https://www.armyupress.army.mil/Portals/7/combat-studies-institute/csi-books/gabel2.pdf
(p.53)
Firing tests conducted in Normandy, utilizing actual Panther hulks, were to demonstrate that only the 90-mm antiaircraft gun and the 105-mm howitzer,
firing shaped charges, could penetrate the Panther's frontal armor with any regularity.
To destroy a Panther, a tank destroyer with a three-inch or 76-mm gun would have to aim for the side
or rear of the turret,
the opening through which the hull-mounted machine gun projected, or for the underside of the gun shield (which would occasionally deflect the round downwards into the top deck of the tank),
ということです。<3インチ(76.2mm砲) 資料を読み返せるとそれは1944年秋、T4/M93 HVAP弾が普及し始めた前の話だ。
1944年夏のノルマンディー戦役でパンターが予想以上に多く(ドイツ戦車のほぼ半分)、
75mm砲はそれを対抗できなく、M10の76mm砲AP弾も遠距離でパンターの砲塔正面を撃ちぬけない
その対策として、1944年夏末から秋、アメリカ軍が76mm砲仕様のシャーマンと90mm砲搭載M36、あとT4/M93 HVAP弾の増産配備を至急に始めた。
イギリス軍はノルマンディー戦役前から17ポンド砲装備車両を配備し始めたので、1944夏で比較的に有利だ。
まあ、ノルマンディー戦役の衝撃が大きい故に、対策後のバフを受けた76mm砲仕様後期型シャーマンは正当な評価を貰っていない。
>>962
日本語版wikiを信じるうならば、M93でも
○砲塔正面 射距離730m-910mの距離でパンターの防盾を貫通
○車体正面 貫通不可能
となっています。
避弾経始が強い部分はM93も貫通できなかった。 ヒストリーチャンの大戦のベテラン戦車乗りのインタビューでは、ジジイ達はM4を誉めまくります。
ただ、最後に「M4とティーガー、もう一度乗るならどっち?」と聞かれて全員がニヤリと苦笑いし小声で「ティーガー」
面白いと思うのは、同じ戦役間でも作戦機動、作戦火力の様相が画一的では無いんですね。
「○○が正しい」というよりも互いの動員の進展と戦闘での相互干渉のフィードバックにより変化していくと。
1940年と1944年では「違って当然」と考えるべきかと。
特に火力(砲兵・航空)に関わる資源投資は高価です。
開戦時には必要十分なだけ無いのは当然で、それを時間を稼ぎながら積み増していく。
1944年の「第8空軍」だの「モントトゴメリーのOperational fire」だけを見て唯一解だとは思わない方が良い。
現代戦では、さらに高額な誘導武器や核兵器という要素もある。
マクネア無き後、国家戦略上の軍事力造成の効率性で、アメリカ陸軍、さらに陸軍から独立してルメイが暴走し出す空軍はほんとダメダメで暗黒の50-60年代に突入していく。
(アメリカ全体では黄金時代ですが。)
まだマーシャルやアイクも存命だったのに。
と、考えるとマクネアはまだまだ研究する価値はあると思う。
米軍戦史で"Brain of the Army"(軍の頭脳)と称賛されるのは、一人はプロイセン・ドイツのモルトケ。もう一人がマクネア。
褒めすぎでも無いと。
operational fireの目的は"fire superiority"をかっさらう。
日本語では「作戦次元の火力優勢」という言葉はあまり聞きませんが、先方は使っているようだ。
"air superiority(航空優勢)"の砲兵版でサブ・ドメインとしての「火力優勢」という概念があるようですね。
「戦術次元の火力の優越」を越えた概念として「作戦次元の火力優勢」があって"operational maneuver"でのコンバージェンスの必要条件であると。
(十分性を担保するには、航空優勢、海上優勢、サイバー優勢、宇宙優勢、情報優勢、電磁優勢を奪取)
どこかの国は自ら放棄してしまいましたが。
一方、"operational maneuver"の方は、tactical zone(close area)で攻防するのは歩兵中心の作戦部隊
敵のoperational rear(operational maneuver area)に攻め込むのは機甲中心の作戦機動部隊(operational maneuver force)。
これもどっかの国は累卵之危ですが。
現代戦で少し拡張されたのは、さらにその外側に"operational fire area"のスタンドオフ(A2/AD)があって、ここを抜けるには少し工夫がいる。
さらに、その外側に"strategic fire area"がある。
これらは、新しく出現したわけではなく、作戦術として認知するいうになっただけ。
作戦術そのものはあまり変化が無い。
>敵のoperational rear(operational maneuver area)に攻め込むのは機甲中心の作戦機動部隊(operational maneuver force)。
ん?
OMG呼びましたか?
うらー
(軍OMGは作戦エリアを、方面軍OMGは戦略エリアも視野に入れてます)
>strategic fire area
冷戦期はその辺りが戦術核の範囲であり、実は作戦術においても検討範囲に入っていました。
きれいな使いやすい火力になって復活しただけとも言えます。
>>969
特定の国の特定の教義のことでは無く、アメリカの作戦術史の中で
operatinalな"Deep area(operational rear,operational maneuver area 他)"に攻め込む作戦部隊のことを"operational maneuver force(OMF)"と記述しています。
(見たまま)
ソ連軍史が顕著で、70年代以降のOMGは有力な一例と思われるが。 >>970
>>strategic fire area
暗に「ここで"ヤラカシ"たらサイバーだろうが、大統領選の干渉だろうが"核攻撃"相当と見なすよ」という恫喝ともとれる。
第一列島線の日本なんて普通に作戦次元の交戦地帯だし。
アメリカの地政学的な本音が透けて見える。 「作戦次元」と「機動」の関係は、ルトワック兵学のかなりキモで興味深い。
「作戦次元」の幅としては、当然、火力主体の「消耗戦」も含まれますが、
それでも「機動戦」への拡張が無ければ「戦闘」の累積でしかなく「作戦次元」の意味が無い、と。
"decisive operations"と"shaping operations"の関係、相補性の太極図と合わせてまだまだ研究の余地がありそうです。
(兵は"詭道"なり)
エドワード・ルトワックは、クラウゼヴィッツ、モルトケから本質的にはほとんど逸脱していないと思われますが、
それ(クラウゼヴィッツの戦略・戦術)を分析・拡張(国家戦略・戦域戦略・作戦・戦術・技術)して、
さらにクラウゼヴィッツが知りようもない第2次世界大戦以降の現代戦史を結びつけて美しくまとめている。
本当に凄い人だ。
情勢認識修正ですね。
アメリカの対支那政策は想定以上に厳しい。
昨年のペンス演説は「中間選挙向けのアドバルーン」と見てました。
トランプ政権全体としては今でもそうで口先では強硬ですが、大きくはったりかまして落しどころ探るチンピラ不動産屋いつもの手口でしょう。
ファーウェイの排除もね。(ついでに日本車・ドイツ車排除も仄めかしているし。)
ところが中間選挙後の議会が思ったより強硬です。
議会内に外交政策組織「現在の危険に関する委員会(Committee on the Present Danger)」が支那をターゲットに20年ぶりにできたのは確かなエビデンス。
逆にトランプ政権がこの尻馬に乗らざるを得ない。
超党派でmassを形成してるので、一方間違って「大統領弾劾」に向かってきたら瞬時に首をとられる。
70年代末-80年代の「対ソ連巻返し」のときも超党派で反ソ連派が形成された。
このとき民主党から共和党に寝返った連中を「ネオ・コンサバティヴ(新保守)」もしくは「レーガン・デモクラッツ」(レーガンを支持する民主党員)と言います。
ユダヤ系の知識人が多く、今でも「ネオコン」は暗にユダヤ系を指すことが多い。
議員だけではなく、一般の民主党支持者も含んだ大衆運動でした。
外交政策はタカ派ですが、内政政策は従前通りリベラルだったりします。
これに近い状況が、今のアメリカで起きているようですが、この大きな政治的ムーブメントに不感症だったのは無念。
でも、日本でアクセスできる情報源だけだと、この動きは分からないよね。
ほぼ日本単独での対支那決戦思想、「捷号作戦mk.2」(統合機動防衛による列島線防衛)、「決号作戦mk.2」(支那・ロシア・南北朝鮮複合事態に対する本土防衛)をややグローバルウォーに修正する必要があると。
ぎりぎりの「生存」という観点では慶賀すべき状況のような気もしますが、アメリカのグローバルウォー(台湾事態・フィリピン事態・朝鮮??事態)に引っ張り出されるという面では政治的に難しいかもしれません。
こういう時に限ってリチャード・アミテージやジョゼフ・ナイが復権してきて無理難題をふっかけてくるから難儀です。
本人達は高潔な知日派の知識人なので日本人は断りにくいし。
共和党に近いCSISのエドワード・ルトワックにもそういう面はあります。こうしてしっかと「心酔」し「影響」されてる奴もいるしw
ただね。所詮は「リアリズムの国」アメリカは、支那共産党を始末したら反す刀で「今度も」日本を斬り捨てにかかりますよ。90年代に同じく。
日本にとっての目指すべき"strategic end state"が何なのか良く考える必要があります。
日本のアメリカ政治への報道はどうしても派手な大統領権力が中心になります。
が、一枚二枚捲った深層を分析するには議会、特に上院をよく見るべきかもしれない。
アメリカでも、戦後は「保守」というと知識人の間では極めて非合理で「いかがわしい」語感を持っていました。
今の日本で言うところの「右翼」「ネトウヨ」ですね。
それを、ウィリアム・F・バックリー・Jrの政治雑誌「ナショナル・レビュー」誌が少しづつ知的な議論に変えて言った。
ナショナル・レビュー誌は、nature law派(バーキアン)、nature rights派(ロッキアン)、リバタリアンを知的な議論を通して
一つの保守運動にまとめあげ(敵は・・・・本能寺(リベラル、hyuman rights派、ルソー派、アカ、共産主義者)にあり!)ていきました。
その運動はバリー・ゴールドウォーター(アメリカ統合軍の法的提案者、ゴールドウォーター・ニコルズ法)を大統領候補に押し上げる運動に結実し、
ジョンソンとの大統領選挙の一騎討で木端微塵に破れましたw
が、共和党上院をまとめあげる理論的支柱としてじわじわと浸透していき、これが80年代の保守の大同団結に繋がります。
ゴールドウォーターの後継者ともいうべきロナルド・レーガンも当初は民主党寄りの思想でしたが、
ナショナルレビュー誌等の影響で保守に引き込まれた、と言われています。
こういう知識人の活動との連動で見ると、任期が永く多選が許容される上院の動きにをロングスパンで注視する必要があります。
ナショナルレビュー誌の創刊者、ウィリアム・F・バックリー・Jrは2008年に亡くなったそうです。
これが保守が理論的支柱を失い再び分裂し迷走した一つの象徴、要因でもあります。
その分裂保守がいつになく結集し一部民主党まで取り込んで対支那戦略を繰り出している。
これが80年代の新保守主義運動とどういう関係にあるのか。日本にとっても重要な情報だと思う。
が、さっぱり情報が入りませんw。
また全てが終わってから20
年後くらいですかね。我々が今の状況を理解できるのは。
どうも巷の各所で「作戦術」を研究し応用しようという機運があるようですね。
マルチドメイン「オペレーション」と協調していかなければならない、のもあるのか?
誠に喜ばしい。
まずもってマニア・オタクとして自分が知りたい。
「作戦術とは何なのか?」
オタクとして一つ言えるのは、science of warにおけるnature of warとしての「作戦次元の戦争」と
art of warとしての「作戦術」を段階をふんで考えていく必要があると。
「作戦次元の戦争」は「戦略次元」と「戦術次元」の間に「作戦次元」という固有の「性質」を持つ"level of war"があるという学説です。
ただし、これも絶対的なものでは無いな。
戦史を分析していく上で、この学説を導入すると説明しやすいということです。
特に「重心(center of gavity)」を概念導入できる最下層の階層。
戦略次元でも「重心」は考えるようですが、軍事力をもって具体的にどうこうしようとするなら「作戦次元の重心」が最も目に見える(見えませんが)ものです。
>983
>特に「重心(center of gavity)」を概念導入できる最下層の階層。
戦術次元であっても重心は存在すると思います。
戦術次元における重心は、作戦次元に存在
作戦次元における重心は、戦略次元に存在
戦略次元における重心は、政治に存在
各階層の1段階上に重心を求めるべきではないかと
作戦次元における重心を、戦術次元に求めれば、作戦が成功しても戦局は変わらない可能性が上昇
(戦術的要衝を確保したが、そこなら何も進まない)
(WW1のカイザーシュラハトなど)
作戦次元における重心を、作戦次元に求めれば、作戦が成功しても目的が達成できない可能性が上昇
(作戦が成功しても、戦局に寄与しない)
(大陸打通作戦など)
>>984
隷下部隊レベルでも上級司令部の考える作戦次元の「重心」を共有する術、それが「訓令指揮」(
Mission command,auftragstaktik)ということになろうかと。
戦術の定義「目的に対する戦闘力使用の術」からすると
戦術次元の部隊には勤めて疑義のない具体的な目標を与えられるのが望ましい。
それを越えると言うことは、彼らに戦術次元に加え作戦次元も理解しろと。
>WW1のカイザーシュラハト
片岡徹也氏(歴史群像「第一次世界大戦(上)」だったか)の分析では、カイザーシュラハトでは残念ながらルーデンドルフの次元で連合軍の重心を掻ききる術を見出していなかった。
その敗戦の反省の延長線上にゼークトの方法論「作戦的運動戦」(≒作戦術)があり、
手段として機甲師団や独立空軍があり、30年越しに今度こそ「重心」に届いてしまったと。 一方で作戦「術」となると、「作戦次元の戦争」を戦う一つのartであり、これが「論理的な正解」「学問的な唯一解」というものは無い。
これを議論していくには、作戦術にどんなbenefitを見出だすかで結論が違う。
そもそもパクり元のアメリカ三軍で根本的に思想が違う。
「戦略」から「戦術」の数直線があるとすると、おそらく一番「戦略」寄りのポジションが「米空軍が考える作戦術」、
「戦術」寄りのポジションが「米海軍が考える作戦術」、中間が「米陸軍が考える作戦術」。
「米空軍の作戦術」は、あいつら「ターゲティング」のことだと思っているでしょうw
もっと言えば「作戦術」に意義を見出だしていないのかもしれない。
直接「戦略爆撃」で「戦略次元の重心」を爆撃すれば戦争に勝てると。
空軍の主流派は今でもそう考えているフシがある。
「米海軍の作戦術」は「戦役計画(キャンペーンプラン)」のことだと考えているフシがある。
米海大にミラン・ベゴという頑迷固陋なマハン派の長老がいて、大戦術の延長線上的な戦略要点・連絡線重視の18世紀的なオペレーショナルアートを教えているようです。
で、他の軍種のオペレーショナルアートを目敏く見てて筆誅を加えるというw
先般、ミラン・ベゴ、来日していたようですね。
それで我らが正義の「米陸軍の作戦術」は「臨機応変の体系」であり「状況の理解」(situation understanding)の速度・精度に作戦術の意義を見出だしている。
「したがって「計画・命令」の「第1条」には前提となる「状況」を書く。
これが著しく現在の「状況」と外れた場合は即時その効果を失うのである。」
「作戦術」に何をbenefitとして見出だすか。
「重心」の議論だけでご飯三杯はいける。
辞書的には「軍事力の行動の自由、物的戦力あるいは交戦意志の源泉となる諸特性、能力あるいは重要地点」となります。
前提として交戦主体が物的・精神的・社会的諸要素が相互に関連したシステムであるという認識がある。
これらの諸要素は重要度に軽重があり、打撃を受けて機能しなくなるとシステム全体に甚大な影響を及ぼす要素。
これが「重心」であるとされています。
単一の「戦闘」を越えた「作戦次元の戦争」では単一の目標では作戦目標を規定できず複数の要素からなる「重心」に踏み込まざるを得ない。
ただし敵の「重心」を無条件で叩きにいくのは一般的に愚作です。
当然、敵も厳重に防護している。
「重心」の中でも構造的な弱点を形成し我の打撃が可能な「致命的脆弱点(critical vulnerability)」が対象となる。
CVは必ずしも具体的なものではなく、例えばベトナム戦争における「米本土の国内世論」のような抽象的な事象の場合もある。
諸説あって「CVはどんな組織でも必ずしもある」という説もありますが、ジョン・ワーデンの説では
「国民がすべて侵略者に立ち上がったような場合は各人が戦略的な存在となり見出だしがたい」としています。
その
ワーデンの説が普及してる割には、アメリカ空軍は同じ失敗を何度も何度も何度もやらかすような気がする。
日本での「重心」や「CV」の普及度は趣味的なものを除きほぼゼロということになりましょうか?
欧米派でジェーン年鑑の編集にも携わっていた故エバケン氏でもおそろしくテクノロジーよりの発想で「重心」どころではなかっような気がします。
晩年、たしか防衛省の有識者でもあったいうなので、これが日本の目に見える限界か。
「重心」崩壊の不思議な瞬間は確かに存在する。
戦後統治も含めると批判が多いイラク戦争ですか、バクダット攻略によるイラク正規軍の崩壊を我々は確かに目撃しました。
共和国防衛隊の複数の師団規模以上で、カルバラギャップ等米軍に攻め込まれつつも強固に抵抗していたイラク軍が「ある時点」で嘘のように崩壊し、
サハフ情報相がテレビカメラに向かって演説している後を米軍戦車が走りぬけるという何とも機動戦独特のコミカルな現象を目撃した。
当時のイラク軍の「重心」が何だったか議論があるところですが、メディナ戦車師団の潰滅、バクダット外環主要道路の寸断、
市中心部へのサンダーラン、作戦後背地モスルへの空挺攻撃(173AbnB)等、次々と抵抗心理に打撃を与えるエグい作戦だと感心させられました。
逆に専守防衛側として守りに回っている状況では要注意ですね。
海空含む物理的な防衛力が健在でも「重心」が崩壊する場合がある。
霞ヶ関や永田町の壁の前に立たされて、まとめて射殺される前に気づいて欲しいものです。
攻勢作戦、防戦作戦に加え安定化作戦、行政支援を同時並行的に行う「フルスペクトラムオペレーション」を取りまとめたエリック・シンセキ陸軍参謀長は、
イラク作戦の所要兵力を作戦間-戦後の安定化-行政再構築を含めて現実の派遣兵力の「2倍」と見積もっていました。
が、海軍出身でゼブロウスキーの「ネットワークセントリックウォーフェア」を信奉するラムズフェルト国防長官に「守旧派」だの「クリントン将軍」だのこき下ろされ、イラク戦後早々にクビになりました。
が、戦後のスンニ派の蠢動を見るにつけ、戦後安定化の「戦い」においては非政府対象ではあるがケアすべき「重心」があったと考えられる。
それをカバーするには派遣されたアメリカ陸軍はあまりに少なすぎた。
マルチドメインオペレーションになり、「重心」の議論はますます複雑になりますが、作戦次元の戦争を行う上で重要性が増すことはあっても減ずることはありません。
クラウゼヴィッツますます健在です。
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