>>528
② 水利用に関する課題
大井川は、かつては豊富な水量を誇っていたが、発電などを目的とした河川水の高度利用が進んだことにより河川内を流れる水量が減少し、動植物の生息・生育・繁殖環境や景観といった「流水の正常な機能の維持」に関する様々な課題が生じてきた。
このため、昭和40年代に地域住民などから強い流況改善運動「水返せ運動」が起こり、昭和60年代には県及び電力会社などに対する流量改善運動が活発化し、県、流域市町、電力会社、国土交通省が協議を重ねた結果、塩郷堰堤などの取水施設からの維持流量の放流が開始されることとなった。
また、流水の正常な機能を維持するために必要な流量(正常流量)が、平成18年に策定された「大井川水系河川整備基本方針」において定められるとともに、田代ダムからの河川維持放流(平成18年3月開始)により復活した流量については、国土交通省、県、島田市、川根本町及び電力事業者による「大井川水利流量調整協議会」において、中流七曲りブロック内の取水施設においても従来の維持流量に同量を加えて下流へ放流する旨の合意がなされるなど、流水の正常な機能を維持するために必要な流量の回復に向けた取り組みが進められている。


もう一歩前へ踏み込むことに何の躊躇いがあるの?