三菱エンジンの設計主任が語ってるが
オイル漏れについてはエンジン屋は金属専門、ゴム屋はよくわからないとして「パッキン屋」になげていた
エンジンを設計するにあたりこういう小物は文献もなく、外国の例をひいてしらべようがない
パッキン屋はゴムについては良く勉強してるもののやはりエンジンには無恥

そこで何件かゴム屋や紙屋をまわると状況がわかった
ゴムは似たような形状でも何十種にも分かれ、じつに1000点もの製品を生産してる
エンジン分割部のOリング、石綿とゴム練り合わせるパッキン、エンジンマウントに使う振動に耐えるゴム、
点火センの被覆は200度に耐えるゴム、などなどこれだけ多いと1個づつ突っ込んだ研究はできない。
またパッキン屋からしてもエンジン屋はおかしなことをやっててこれじゃ油はジャージャーよ?という場面も多かった

大きなゴムを締め付ければ潰れ切らないことぐらい金属屋は知ってる
全力で漏れが止まればオーケーとした。しかし小さいゴムで締め付けて熱負荷でゴムがイカれ、滲むように漏れる
オイルにじむ、それくらいならいいかという日本の考えだが、これがアメリカ機の乾いたエンジンの差

どうすればいいかというとゴムの面積は大きく取り、ケチってはいけないのである
大きな負荷がかる部分には大きなゴムパッキンを使い変形を避けてしめつける。これがゴムの基本である
シリンダーライナーのOリングを例にあげると
だいたいパッキン屋に責任をかぶせてエンジン自体の剛性不足という問題もあったのである