VOID (からっぽ)とされてる所には本当に何も入れないようです
http://ibiblio.org/hyperwar/USN/WarDamageReports/WarDamageReportBB55/BB-55PlateV.JPG

上はノースカロライナのダメージレポートですが
区画名の後ろに付いてる アルファベット
V = VOID = 空室
F = FUEL = 燃料タンク(ディーゼルタンクも含む)
W = BILGE WATER = 汚水タンク

ノースカロライナ級の対水雷防御は機関部が5層、その前後の主砲塔弾薬庫及び後部ディーゼル発電機室が4層で、共に最外層が全て空室、次が主燃料庫(機関3層、弾薬庫2層)、そして最内層が基本的に空層
最外層部は完全な空層で燃料を入れる事はありません
主燃料層はバラストも兼ねており緊急時に海水入れるのもここ
最内層は基本的には最外層と同じ空室なのですが極一部例外があり、それは超過燃料庫、燃料分配移送庫、汚水庫の3つです
ノースカロライナ級の燃料庫はダメージレポート見てもわかるとおり舷側の他に艦底部(INNER BOTTOM)艦首から第2砲塔にかけてが燃料庫、ダメージレポートからは省かれてますがその後ろから第3砲塔後部までの間にディーゼル燃料庫(舷側の燃料層も第3砲塔後方がディーゼル燃料庫)、給水庫、燃料庫とあります

機関部限定ですが Warship International 誌の Vol.48, No.1(2011年3月号)の論文に米新戦艦の機関配置図があり舷側多層部の燃料庫の種別が書いてあったのでノースカロライナをうpしてみます、そのままだとわかりにくいので色分けしてみました
http://s2.upup.be/f/r/Xh8XR0MqCe.jpg

ダメージレポートの当該部と重ねて見れば合ってる事がわかると思います
http://s2.upup.be/f/r/we2EvYSn9n.jpg

御覧の通り FULL LOAD 時とMAXIMUM 時(95%)の燃料量の差はわずかな超過燃料庫のみでまかなえる量ではなくかと言って空層に燃料を入れたりもしません
あくまでも各燃料タンクの増減でまかないます
またダメージレポートの燃料状態を見てもわかるとおり艦底部の燃料から消費する事で舷側燃料層の燃料をなるべく使用せず対水雷防御を保ってる事もわかります
第3砲塔後方舷側部の燃料層がかなり消耗してるのはここがディーゼル燃料庫でノースカロライナ級の場合艦内主電源の4割をディーゼル発電機でまかなってるため消費が激しい訳です(サウスダコタ級からは主電源が全てターボ発電機になっている)