なので、民族抗争に明け暮れ内戦が耐えないような地域はーー少なくとも中東やアフリカはーー極論だが有力なイスラム原理主義者のリーダーとその組織を送り込んで、イスラム国を建国させてしまうのが早い。

これは実際に、イギリスなどが植民地支配に使った手法に近いもので、当時の宗主国はイスラム教準拠ながら公徳心を持ち、比較的に教育が行き届いたムスリムを好んで官吏に採用していた。
現在はそれが独立後に支配勢力となり、シャリーアに沿った政策や道徳を押し付け、ムスリム優遇とそれ以外の排斥、更には強権的な支配を進める事で、内乱の種にもなっているのだが。

ただこれは、スーダンの大統領が語ったように『先進国は自分たちが数百年も掛けて築いた成果を、後進国に数十年で求めている』のに近い。内乱を終わらようとすれば、その国を何世紀も後退させることに繋がる。
そしてメディアの発達した現代では、不便で不自由で後進的な国よりも、便利で自由で先進的な国を見て、そうした国にしたい・住みたい人間が出るのは当然だ。よって国民の弾圧と移住は避けられない。