ではVTと時限信管を併用したのはなぜかというと、
①対空射撃では、三次元空間中の目標未来位置に向けて、弾道と炸裂までの経過時間の二つを算出して砲弾を発射する必要がある
VTはこのうち弾道だけ合っていれば良いので、命中率を考えればVTが優位なのは確か
②しかし、何度も書いているように、VTは目標に近接しないと炸裂しないので、飛行機にしてみれば撃たれていることが分かりにくい
その点、時限信管は炸裂点で勝手に爆煙を立てるので威嚇と射点への接近拒否効果がある
またVT弾にはないトレーサーを仕込めるので弾道を確認できる効果もある

くさり君は、VTと時限信管を混ぜて撃ってたことをオレ知ってるぜというのがえらく自慢らしいが、悲しいことにその意味がわかってない
上記のようにそれぞれの役割があるために過ぎず、新型砲でも併用は継続されている

最初、くさり君は時限信管を混ぜる理由を、爆煙を立てて炸裂点を見るためとしか言っていなかった
そこで、時限信管を混ぜる理由としてトレーサーでの弾道確認もあると教えてやったら、無知を指摘されたのが悔しかったのか、レイテ以前にはトレーサー弾などなかったと更なる無知をさらす

汚染水連呼に対するIAEAのように、マニュアル画像を出してやったら、今度はオレはそんなのようつべwで見たことないと言い出す
まさに「知らんがな」で終わるレベル
夜間用にはナイトトレーサーというオレンジ色の曳光剤があったと資料にはあるので、当然昼も夜も使っている

最後に、もう一つくさり君が知らないVT弾の欠点を教えてやろうか
VT弾は目標に接近しないと炸裂しないので、目標を外した弾は海面に達するまで飛んでいく
40ミリ弾でさえトレーサーが尽きれば自爆する構造だったのに、VT弾には自爆機能がないから艦隊にとっては危険極まりない
英国海軍がVT弾を導入検討したときにこれが問題になっている
この欠点はしばらく解決できなかった

さて、社会人にとっては今日は期末日でクソ忙しいので、本件についてはもう書きおさめにする
平日業務時間にヒマのある人は続きをどうぞ