海・航空・陸上戦考察スレ 軍事戦略・作戦・戦術 30

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2018/06/16(土) 08:29:31.26ID:FL/sSSKI0
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陸上戦闘は如何に戦われるのか? 海戦は? 航空戦は?
史上のあの戦いにおいて、勝利する方策は?
近現代の陸上戦闘・海戦・航空戦について真剣に考察しましょう。

初心者から本職まで、幅広く参加者募集。
煽動者は黙殺、勘違いには罵倒ではなく善導で。
現職・元職は保全に注意しつつ、広い心でご参加を。

※軍事戦略(Military Strategy)、戦域(Theater)、作戦(Operation)、戦術(Tactics)、技術(Technical)
  について主に扱うスレッドです。
  世界観・展望(Vision)、政策(Policy)、国家戦略・大戦略(Grand Strategy)の言及は控えて下さい。
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海・航空・陸上戦考察スレ 軍事戦略・作戦・戦術 29
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2018/06/16(土) 08:30:18.66ID:FL/sSSKI0
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2018/06/16(土) 08:30:43.20ID:FL/sSSKI0
参考書籍
「戦争論レクラム版」著:クラウゼビッツ 芙蓉書房出版
「戦争概論」著:ジョミニ 中公文庫BIBLIO
「孫子」著:講談社学術文庫
「戦術と指揮」著:松村 劭 文春ネスコ
「戦争学」著:松村 劭 文春新書
「新・戦争学」著:松村 劭 文春新書
「ゲリラの戦争学」著:松村 劭 文春新書
「米陸軍戦闘マニュアル」編訳:柘植 久慶
「コンバット・バイブル―現代戦闘技術のすべて」著:クリス マクナブ 、ウィル ファウラー、小林 朋則 訳 原書房
「コンバット・バイブル―アメリカ陸軍教本完全図解マニュアル」(1巻2巻で十分)著:上田 信 日本出版社
「コンバット・スキルズ 1・2・3」 ホビージャパン「パンツァータクティク」著ヴォルフガング・シュナイダー 訳:岡崎淳子 大日本絵画
「補給戦」著:M・クレフェルト 訳:佐藤佐三郎 中公文庫BIBLIO
「湾岸戦争に学ぶ経営戦略」著:W・G・パゴニス 監修:佐々淳行 同文書院インターナショナル
「世界軍事略語辞典」編:森田茂 和田誠一 国書刊行会
「前進よーい、前へ」「野戦指揮官」「戦車大隊長」 木元寛明 かや書房
「もののふの群像」 亀井浩太郎 かや書房
「アメリカ海兵隊の太平洋上陸作戦」 上中下 河津幸英 アリアドネ企画
葛原和三著『機甲戦の理論と歴史』芙蓉書房出版
石津朋之著『リデルハートとリベラルな戦争観』中央公論新社、二〇〇八年
江端謙介著『軍事とロジスティクス』日経BP社、二〇〇八年
北村淳、北村愛子編著『アメリカ海兵隊のドクトリン』芙蓉書房、二〇〇九年
田村尚也著、野上武志画『萌えよ戦車学校』イカロス出版、二〇〇五年〜
2018/06/16(土) 08:31:15.80ID:FL/sSSKI0
チェ・ゲバラ著、甲斐美都里訳『ゲリラ戦争』中央公論新社、二〇〇八年
マーティン・ベグラー著、岡崎淳子訳『ミリタリー・スナイパー―見えざる敵の恐怖』大日本絵画、二〇〇六年
宮本武蔵著、佐藤正英校注『五輪書』筑摩書房、二〇〇九年
リデル・ハート著、森沢亀鶴訳『戦略論―間接的アプローチ』原書房、二〇〇八年
片岡徹也編『軍事の辞典』東京堂出版
片岡先生は「陸戦研究」誌で軍事思想史を連載してた。
菊澤研宗「戦略の不条理 なぜ合理的な行動は失敗するのか」(光文社新書)
湾岸戦争大戦車戦 上下 河津幸英 イカロス出版
日露激突 奉天大会戦 瀬戸利春 学研
ナポレオン戦争全史」松村劭 原書房
「湾岸戦争 砂漠の嵐作戦」東洋書房
「熱砂の進軍 上下」トムクランシー 原書房
オスプレイNo.20「ドイツ軍装甲車両と偵察用ハーフトラック1939-1945」大日本絵画
オスプレイNo.22「突撃砲兵と戦車猟兵1939-1945」大日本絵画
「戦略論大系シリーズ」 戦略研究学会 芙蓉書房
「戦略思想家事典」 片岡徹也編 芙蓉書房
「現代戦略思想の系譜」 P.パレット編 ダイヤモンド社
「新戦略の創始者」 E.M.アール編 原書房
「近代日本の軍事戦略概史」 黒川雄三著 芙蓉書房
「クラウゼヴィッツ 「戦争論」の誕生」 P.パレット 中公文庫
C. von Clauzewitz "On War" translated by M. Howard and P. Paret, Princeton Univ. Press
P. Paret "Understanding War" Princeton Univ. Press
B. R. Posen "The Source of Military Doctrine" Cornell Univ. Press
C. R. Newell "The Framework of Operational Warfare" Routledge
日本陸軍『作戦要務令』
「赤軍野外教令」

白 善Y 著作関連
「若き将軍の朝鮮戦争」
「対ゲリラ戦」
「指揮官の条件―朝鮮戦争を戦い抜いた軍人は語る」
「韓国戦争一千日」
2018/06/16(土) 08:31:36.35ID:FL/sSSKI0
FM 3-0 "Operation" 他米陸軍教範
MCDP 1 "Warfighting" 他米海兵隊教範

参考書籍(陸自教範、防衛共済会、学陽書房)
「野外令」
「野外幕僚勤務令」
「師団・旅団」
「普通科運用」等の職種運用
「普通科中隊」等の部隊運用
他に陸上自衛隊富士修親会や陸上自衛隊幹部学校修親会の発行書籍など。
(例、戦術研究のための地図判読。)

陸戦学会
「戦理入門」
「戦術との出逢い」(上・中・下)
「白紙戦術」
「師団・旅団の解説」

これらは古書店やオクでも中々お目にかかれません。
見敵必買!見敵必買!
2018/06/16(土) 08:32:30.06ID:FL/sSSKI0
「軍事の事典」片岡徹也(東京堂出版)
「西欧近世軍事思想史」上田修一郎(甲陽書房)
「現代の軍事戦略入門-陸海空からサイバー、核、宇宙まで」エリノア・スローン(芙蓉書房)
「兵学入門-兵学研究序説」西浦進(田中書店)
「軍事思想史入門-近代西洋と中国」浅野雄吾(原書房)
「ルパートスミス・軍事力の効用」ルパート・スミス(原書房)
「現代戦略思想の系譜-マキャベリから核時代まで」ピーター・バレット他(ダイヤモンド社)
「エドワード・ルトワックの戦略論」エドワード・ルトワック(毎日新聞社)
「現代の戦略」コリン・グレイ(中央公論新社)
「戦略論-現代世界の軍事と戦争」ジョン・ベイリス/コリングレイ(勁草書房)
「大戦略入門-現代アメリカの戦略構想」ジョン・M・コリンズ(原書房)
「戦略基礎計画(戦略情勢判断)」「戦略基礎行動(誘引・様式・原則)」菊池宏(内外出版)
「第二次世界大戦戦争指導史」新見政一(原書房)
「戦争なき自由とは-現代における政治と戦略の使命」クラウゼヴィッツ協会(日本工業新聞社)
「戦争のテクノロジー」「戦争回避のテクノロジー」ジェイムズ・F・ダニガン(河出書房新社)
「統率指揮及び戦術-治安警備のために」岡村誠之(霞が関出版)
「間接侵略とゲリラ」池野清躬(原書房)
「都市ゲリラ戦の研究」戦略問題研究所(平和警備保障)
「マルクス主義軍事論」中村丈夫(鹿砦社)
「プロレタリア兵学教程」渡辺正之/坂本聡三(鹿砦社)
「戦術原則の基礎的研究」吉田雅良(田中書店)
「茅ヶ崎市史 現代2 茅ヶ崎のアメリカ軍」大西比呂氏/栗田尚弥/小風秀雄(茅ヶ崎市)
「相模湾上陸作戦-第二次世界大戦終結への道」大西比呂氏/栗田尚弥/小風秀雄(有鱗堂)
「Combined Arms Warfare in the Twentieth Century」Jonathan M.House
「復刻版 大海令」資料調査会(毎日新聞社)
「ソ連軍事戦略の秘密-大韓航空機はなぜ撃墜されたか」米国防総省(ダイナミック・セラーズ)
「第二次世界大戦史@〜I」ソ連共産党中央委員会(弘文堂)
「戦争研究」P.M.S.ブラッケッド(みすず書房)
「ソ連の軍事戦略」ギュンター・ポーザー(日本工業新聞社)
2018/06/16(土) 08:32:59.47ID:FL/sSSKI0
書籍紹介は従来のテンプレを踏襲した
Lans様の改案については下記を参照

----理論----
http://mevius.2ch.net/test/read.cgi/army/1507004904/21
-----思想史-----
http://mevius.2ch.net/test/read.cgi/army/1507004904/22
----解説----
http://mevius.2ch.net/test/read.cgi/army/1507004904/23
----教範----
http://mevius.2ch.net/test/read.cgi/army/1507004904/24
----戦記----
http://mevius.2ch.net/test/read.cgi/army/1507004904/25
----その他----
http://mevius.2ch.net/test/read.cgi/army/1507004904/26
2018/06/17(日) 14:59:06.13
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11:http://toki.2ch.net/test/read.cgi/army/1276330189/
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13:http://toki.2ch.net/test/read.cgi/army/1304695530/
14:http://toro.2ch.net/test/read.cgi/army/1310022878/
15:http://toro.2ch.net/test/read.cgi/army/1325377950/
16:http://toro.2ch.net/test/read.cgi/army/1338638535
17:http://toro.2ch.net/test/read.cgi/army/1351777382
18:http://peace.2ch.net/test/read.cgi/army/1386594930/
19:http://echo.2ch.net/test/read.cgi/army/1448173621/
20:http://echo.2ch.net/test/read.cgi/army/1475809506/
21:http://echo.2ch.net/test/read.cgi/army/1481179664/
22;http://echo.2ch.net/test/read.cgi/army/1483803821/
23:http://mevius.2ch.net/test/read.cgi/army/1499592163/
24:http://mevius.2ch.net/test/read.cgi/army/1491057569/
25:http://mevius.2ch.net/test/read.cgi/army/1499592163/
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27:http://mevius.5ch.net/test/read.cgi/army/1510481495/
28:https://mevius.5ch.net/test/read.cgi/army/1515417952/
2018/06/17(日) 15:02:00.15
誘導
海・航空・陸上戦考察スレ 軍事戦略・作戦・戦術 30
https://mevius.5ch.net/test/read.cgi/army/1529105371/
2018/06/17(日) 15:08:41.68ID:rpPcFa+kx
乙〜なのです
2018/06/17(日) 19:14:59.70ID:VaCT38s30
>>1
2018/06/17(日) 20:20:44.44ID:qdVN08v70
!すでのな乙1<<
2018/06/26(火) 12:49:17.98ID:4GLeptE1C
「戦闘戦史」白水社 きた
基本は学研記事の増補改訂ですが、1本は新規

もともとの連載は田村氏の「各国の教範を読む」と連携し
田村氏の教範解説に対し、こちらはその教範が実際にどのように応用されたのか?となっており、実は対で読むと良いのです。
2018/06/26(火) 12:56:47.78ID:4GLeptE1C
ただ対着上陸については、本土決戦においては、島嶼における対着上陸とは違う要素が多々入るのですが、
本書は島嶼における状況考察が主であった記事の再編集版なので、
そこの言及はほとんどないのが残念でしたが、そこは次に期待w
15名無し三等兵 (ワッチョイ 558a-8mjL [60.35.209.41])
垢版 |
2018/06/26(火) 19:09:24.17ID:5J2HnI1N0
陸戦研究・幹部学校記事を調べていて気づいたのですけど、「機動防御」という用語は自衛隊(保安隊)の造語だったっぽいです。
元々、「陣地防御における敵撃破を目的とした主逆襲」を装備・編制等から実行の可能性の低い特殊教義として分離しようとして生まれたのが「機動防御」という言葉みたいです。

なのかイギリス・西ドイツ・ソ連には「機動防御」という名の戦術は無く、自衛隊の機動防御と米軍のMobile defenseとの戦い方が違うなどの齟齬が起きている模様。
2018/06/26(火) 23:55:21.47ID:BKKgwEusx
>15
>「陣地防御における敵撃破を目的とした主逆襲

いわゆる決戦防御における機動打撃の事ですが・・・

昭和期のものでは「機動打撃」と「機動防御」が類似的に使われてた事もあるようですが、
少なくとも平成に入ってからの解除版の野外令では、機動打撃と機動防御は分けられています。
2018/06/27(水) 02:23:52.29ID:vlKEPezyx
昭和期では機動防御を
主に機動打撃でもって敵を撃破する防御要領 としてますね。

(S49年の戦術原則の基礎的研究と昭和期教範で確認)

まず陸自は防御の目的を地域の防衛ではなく、敵の撃破と考えています(旧軍からの伝統)
そして土地の確保に重きを置くのは実は防御ではなく、旧軍用語でいう所の持久という事になります。
(なお時間の確保が遅滞)

そして米軍には持久という概念がなく、防御に内包されます。
陸自は旧軍からの流れで防御と持久を分けていたので、戦後の米軍教育で混乱が発生したものと思われます。

で、持久がなくなって、米軍防御の敵撃破という部分だけを旧軍同様の理解で需要したため、昭和陸自の機動防御は機動打撃による敵撃破となったのではないかと。
(ただ、対着上陸決戦が当時の明文化されていない暗黙のドクトリンであるとあえて考えるならば、それはそれで正しいかもしれない)


で、平成に入ってから是正されつつある模様
2018/06/27(水) 02:34:54.28ID:vlKEPezyx
>15
>装備・編制等から実行の可能性の低い特殊教義として分離しようとして生まれた

機動防御という言葉自体はその前からあった模様ですが、実行の可能性〜のあたりは
昭和32年の 草案の解説 に書いてあります。
2018/06/27(水) 07:21:24.19ID:oDMdSzMC0
自衛隊における機動防御とは、防御区域内前方に陣地防御部隊を配備し、その間隙を突破してきた敵に対して予備隊が襲いかかり、陣地防御部隊後方に侵入した敵を撃破することで防御の目的(敵の攻撃の破砕による地域の確保)を達成しようとする戦術です。
(「平成18年6月 図上戦術 原則図示」「昭和45年5月 国土地形における機動防御の実行の可能性と問題点」等より)
このうち「予備隊が襲い掛かること」を『逆襲』としており、機動打撃はただ単に逆襲の名称を変更しただけのものとしています。



>まず陸自は防御の目的を地域の防衛ではなく、敵の撃破と考えています(旧軍からの伝統)
>そして土地の確保に重きを置くのは実は防御ではなく、旧軍用語でいう所の持久という事になります。
自衛隊において防御の目的とは「敵の攻撃を破砕して地域を確保する」であり、

防御の編成手順としては最終的に確保すべき要域をまず決定(防御の核心)

それを確保するために必要な陣地配備・戦い方を防御の核心から敵方に伸びる地形縦深を考えながら決定

決定に基づき陣地や部隊を重畳に配置していく

という手順をとっています。
これはすくなくとも昭和39年から現在までとられている防御編成の手法であり、このような形になったのは米軍の「縦深防御」「FEBA方式の防御」を採用した結果で、米軍の防御についてもまず最終的に何処を確保するべきかが議論されます。

一方で遅滞行動の目的は「時間を稼ぐこと」であり、基本的には陣地防御部隊が陣地構築する時間を稼ぐために警戒部隊(掩護部隊)等が行う戦術です(図上戦術等より)。
2018/06/27(水) 07:47:52.51ID:oDMdSzMC0
Lans氏は機動防御をどのような戦術とお考えでしょうか。
もしかしたらその点で齟齬が生じている可能性がありますので。
2018/06/28(木) 19:35:58.57ID:6jr4oYqKC
機動防御については次元の違いも考慮しなければいけないと思っています。

1)防勢作戦における機動防御
 防勢作戦である以上、敵の撃退は必要だが撃破は目標ではない。
 つまり敵の攻勢意思の破砕が目標になる

 この目的において、警戒部隊を前方配置し、機動力に優れる部隊などを予備として拘置
 敵の攻撃地点に対し予備部隊の投入による戦力優越を創出し撃退する。

 簡単にいえば戦力集中競争で勝つ

2)戦術次元における機動防御
 下記が基本的な陸自の認識 (つまり野外や戦術原則の基礎的研究)であると認識
 機動防御は、機動打撃に主体を置き、敵を撃破して防御の目的を達成しようとする方式である。
 このため、敵を不利な態勢に陥れ、我が主力をもって機動打撃を行い、敵部隊を撃破してその攻撃を破砕する。

 しかし、現在は敵撃破よりも敵攻撃意思の破砕になっているとも聞く。

 だが、一部書籍(戦術との出会い)などでは
 地形の利用と準備の周到により、わが戦闘力の増勢すると共に、敵戦力の発揮の制限に着目し、これを利用して防御しようとする方式が機動防御である
 というものもあり、図表などで敵を隘路深く誘いいこむ図が掲載されている。
 この例などは機動を機略(マニューバ)の意味で使っているような感じを覚えます。
2018/06/29(金) 00:05:58.93ID:Oh7cKEZK0
陣地防御とは元々、警戒部隊・陣地守備部隊・予備隊の編成や運用(戦い方)をすべて内包した戦術であり、防御陣地に篭る部隊の運用のみに絞ったものではなかったりします。
これについては

幹部学校記事 昭和40年12月「初学者のための戦術原則 第2シリーズ(8)防御の編成」
幹部学校記事 昭和51年10月「戦術原則談義(10)陣地防御における戦闘陣地の編成」

が参考になるかもしれません。


>機動力に優れる部隊などを予備として拘置
>敵の攻撃地点に対し予備部隊の投入による戦力優越を創出し撃退する。

これらは『部隊の融通性ある運用』や『陣地防御における柔軟性の保持』と称される、「防御を成功させるために必要な条件」(=要則)の一つとされています。
陣地防御の際は必ず考慮される事項であり、「部隊の運用」に主眼をおき「部隊が機動すること」を主としていないため(機動した先で行う防御などの戦闘行動の運用までを考えなければならないため)、機動防御の語をあてるのは不適切であると思われます。


>2)戦術次元における機動防御
>機動打撃に主体を置き

「予備隊の運用に重きを置き」と表現するのが実態を表しているかと思います。
教範等でも「機動打撃に主体を置き」と表現されますが、陣地火力はまるで設けていないわけではなく、機動防御でも防御陣地は必ず築きます。
その防御陣地によって敵の防御地域内への侵入量を予備隊が撃破できる程度の勢力へ調整しているため(機動打撃成功の条件を作為)、機動防御も防御陣地に頼った防御だったりします。


>地形の利用と準備の周到により、わが戦闘力の増勢すると共に、敵戦力の発揮の制限に着目し、これを利用して

これは機動防御の戦い方ではなく、機動防御を成功させるための条件を述べたものです。
「戦術との出逢い」等の陸戦学会参考図書は、幹部自衛官向けに書かれた図書であり、戦い方をある程度知っている人に対し、戦術への更なる理解を深めてもらおうと書かれたものです。
ですのでこういった書籍で「初学」とかかれているのは「戦い方を知っている人のための初学」という意味であり、戦い方をまったく知らない人向けの書籍ではないため、基本的な戦い方は書かれないことが多いです。
2018/06/29(金) 00:52:18.16ID:Oh7cKEZK0
いま気づきましたけど、「通信教育 戦術との出逢い(攻撃編、防御編)」のうち、書籍化されたのは攻撃編だけだったはずですが。
「戦術との出逢い(書籍版)」に機動防御が載っているのですか?
2018/06/29(金) 01:23:24.12ID:dglt8Qwgx
>23
上巻p92 防御形式に言及あります
2018/06/29(金) 01:27:48.46ID:dglt8Qwgx
地形の利用と準備の周到により、わが戦闘力の増勢すると共に、敵戦力の発揮の制限に着目し、これを利用して防御しようとする方式が機動防御である

はそのまま書き写したのものだったりします。

機動防御は、機動打撃に主体を置き、敵を撃破して防御の目的を達成しようとする方式である。
 このため、敵を不利な態勢に陥れ、我が主力をもって機動打撃を行い、敵部隊を撃破してその攻撃を破砕する。

は野外そのまま

>機動防御でも防御陣地は必ず築きます。

それは了解済み

しとうを確保と表現されることも了解済み
2018/06/29(金) 13:04:01.93ID:O4z29ai9C
>23
>「通信教育 戦術との出逢い(攻撃編、防御編)」のうち、書籍化されたのは攻撃編だけだったはず

その認識は基本的には正しいですが、上巻については、まず戦術全般から入っており
その中で攻撃と防御の関係性も含め記述されています。
その為、概要説明にすぎません。

が、戦術の出会い における機動防御の説明は陣地防御と対比され、その具体例の図示もあるのですが
どうみても機動打撃(予備隊逆襲)を重視したものではありません。
p92にあるのですが…
(他の図示では逆襲を説明しているのに、明らかにこの説明と図示は違う)

なお、戦術原則の基礎的研究 は我々の良く知るs列名(野外準拠)と図示となっています。
2018/07/03(火) 21:54:57.12ID:JrA3G0Fh0
戦術との出逢い 上巻(昭和56年版)のp85〜p108を確認しましたが、該当箇所は「以下、防御要領(方式)の各要素について概説する」とあります。
これは防御の編成を組み立てる際の考慮事項(=要素)の説明を試みているものであり、さらにp91ページに書かれているのはその要素の一部のみで、細部は防御編で説明する予定だったようです。
p92ページの図もその考慮事項の一部を、陣地防御と機動防御の対比で図式化して説明しようとしたものであり、機動防御の戦い方自体を説明したものではありません。

ですので戦術との出逢いで記述されているのは、陣地防御と機動防御のそれぞれの戦い方ではなく、防御を組み立てる際に考慮すべき事項がどう異なっているかを説明したものとなっています。

またp99の図2−133で、機動防御にて我の一部が機動打撃(逆襲)を行っていることが確認できます。
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