193 本当にあった怖い名無し [sage] 2011/05/07(土) 03:50:16.83 ID:7QlTRPRG0 Be:
そこで親父ははたと目を覚ました。
散々暴れたはずの部屋の中も特に乱れた様子はない。
しこたま殴られ蹴られたはずの体、アザも痛みもない。
夢だったのかと首を傾げるも、あの生々しさは心に残った。
そして次の日。祖父が業病に倒れたという知らせが入り、葬式をするので戻ってこいという連絡。
祖父の顔には大きな青タン、頬は真っ赤に腫れて、
まるでどこかでケンカでもしてきたかのようだったそうだ。
親父は仰天し、祖母に聞いてみると、
昨日、親父が寝ているはずの部屋から人が暴れるような音が聞こえ、
様子を見に行ってみるとそうなっていたとのこと。
親父は感極まって、昨日の夢の話をし、親族全員で号泣したそうだ。
それから親父は心を入れ替え、会社に勤め、母と出会い、俺たちを育て、今こうして話している。
親父は「出来の悪い息子を殺すつもりで来たのだろうが、結局それが出来ず、
自分だけ怪我して帰るとはまったくあの人らしいよ」と笑っていた。

長文失礼。あんまり笑えない事に気づいたが、親父は笑っていたので書き込みしました。