【日中】自衛隊と中国軍「海空連絡メカニズム」運用開始で合意
尖閣諸島周辺の扱いは事実上棚上げ

日中両政府は海上や空での偶発的な衝突を避けるため、
自衛隊と中国軍の艦船や航空機などが連絡を取り合う「海空連絡メカニズム」の運用開始で合意し、両国の防衛当局の幹部が覚書を交わしました。

安倍総理大臣と中国の李克強首相は9日の首脳会談で、
海上や空での偶発的な衝突を避けるために連絡を取り合う「海空連絡メカニズム」の運用を開始することで合意し、
会談の後、両国の防衛当局の幹部が覚書に署名しました。

連絡メカニズムには自衛隊と中国軍の艦船や航空機が遭遇した場合に国際基準に基づいて連絡を取り合うことや、
不測の事態を回避するため防衛当局間にホットラインを設けること、
それに幹部会合を毎年開いて防衛協力を強化することなどが盛り込まれています。

連絡メカニズムの協議では、中国が領有権を主張する尖閣諸島周辺の扱いをめぐって両国間で意見が対立しましたが、
結局、今回の覚書には地理的な適用範囲に関する規定は設けられず、
事実上、棚上げされた形になりました。

https://www3.nhk.or.jp/news/html/20180509/K10011432541_1805091847_1805091848_01_02.jpg

https://www3.nhk.or.jp/news/html/20180509/k10011432541000.html