「早さ」と「徹底」がやはり対策の鍵、スペインかぜの教訓 | ナショナルジオグラフィック
https://natgeo.nikkeibp.co.jp/atcl/news/20/033100207/

>フィラデルフィアで感染者が確認されてからほどなく、ミズーリ州セントルイス市でも10月3日に最初の感染が
見つかった。市の対応は素早かった。2日後にはほとんどの集会を禁じ、患者の自宅隔離を決断する。その結果、
感染の速度は下がり、セントルイスでの死亡率(単位人口あたりの死者数)はフィラデルフィアの半分以下となった。

>パンデミックの最初の半年、すなわち感染が最も深刻だった時期のウイルスによる死亡者数が、
フィラデルフィアでは人口10万人当たり748人と推定されるのに対し、セントルイスでは358人だった。


>とはいえ、最も成果を上げたのはやはり思い切った、かつ徹底的な対策だった。集会を固く禁じ、厳しく取り
締まったセントルイス、サンフランシスコ、ミルウォーキー、カンザスシティーでは、結果的に感染率が30から
50パーセントも低下したのだ。また、最初に強制隔離と時差出勤を実施したニューヨーク市では、死亡率が
東海岸で最も低かった。

>2007年、学術誌「米国科学アカデミー紀要」(PNAS)に、市によって異なる対応が病気の蔓延にどのように
影響したかを調べた2つの論文が発表された。致死率、時期、公衆衛生的介入について比較したところ、早い
段階で予防措置を講じた市では、対策が遅れた、あるいはまったく講じられなかった市と比べて、死亡率が約50
パーセントも低いことがわかった。最も効果的だった措置は、学校、教会、劇場を同時に閉鎖し、集会を禁止する
ことだった。そうすることでワクチンを開発する時間を稼ぎ、医療機関にかかる負担は減った。


>一時的に制限を緩和した後、急増に直面した。

・強行
・迅速
・徹底
これで死者は劇的に減らせるのだ。