「どこまでも個人的な営みなんだ。チーズ・クラッカーがそうであるのと同じように」
 彼女は不思議そうな顔をした。「よく意味がわからないわ。だって駒はたくさんあるじゃない」
「つまりね、彼らは深い意識の底に降りていかなければならないんだ。好むと好まざるとにかかわらず」と僕は将棋のなりたちについての個人的な意見を述べた。「メタファーとしての存在と言ってもいいかもしれない」
「素敵ね」彼女はそう言うと、僕の指を自分の乳房へと誘導した。
 彼女の陰毛はすでに、ある意味においては象徴的とも言えるほどの湿り気を含んでいた。
「ボブ・ディランの詞を聴いてるみたいな気持ちだ」僕はそう言って彼女の中に射精した。