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(一部抜粋)

人気女流棋士・谷口由紀女流二段は、今年3月に結婚し、埼玉県川越市にやってきた。
「小江戸」と呼ばれる古き良き街並みが残る場所で、妻として、また女流棋界を引っ張る女流棋士として、
連日奮闘している。
「大変なことも多いですけど、かえって忙しいのが自分にはプラスになっていますね」。
自由な時間が減った分、時間を大切に使い、11月には倉敷藤花戦で里見香奈女流四冠にも挑んだ。
谷口女流二段の新たな将棋ライフとは、どんなものか。

さっぱりとした性格で、将棋界でもファンにも愛される谷口女流二段。
一時期は、対局前に必ず1人で焼肉を食べ「明日、頑張るぞ!」と気合とエネルギーを入れていたという。
それが今では、自分と同じく多忙な夫の留守を預かりながら、自分の将棋の腕も磨く日々に。
途端に一日における時間の感覚が変わった。
「1人の時間が少なくなって、短い時間を大切にするようになりましたね。
勉強も以前は長くやっていればいいのかなという思考だったんですが、
今ではぎゅっと集中して、短時間にやるようにしたら、帰って集中できるようになりました」
と、自分に合った勉強法をつかんだ。

研究に没頭できる“将棋タイム”は、一通りの家事を済ませ、夫が帰ってくるまでの時間だ。
夫が帰宅した後は、将棋に触れることはなく
「旦那は私が将棋を指しているところを見たことがないですね」と笑った。
「自分1人だと洗濯も1週間に1回、洗濯機を回せばいいかなってくらいだったんですが、
今は毎日ですからね。旦那も忙しい人なので、帰ってくるのが遅いのですが、
勉強としては帰ってくるまでが勝負ですね」と、捻出した時間で一気に学ぶ。
むしろ持ち時間があるのが当たり前な対局と同じ環境になっているのかもしれない。

夫から将棋の話はほどんど聞かれないという。
「気を使ってくれているんだと思いますよ。私が勝ち負けで結構、
違うので(笑)だから何も言わないでいてくれています。
たまに勝った時は聞いてくることもありますけど、負けた時は『察してください』というところでしょうか」。