「俺のこと好きになってくれてありがとうなぁ……絶対幸せにしたるからな……一緒に幸せになろうな」
「うん……俺の方こそ、好きになってくれて……ありがとう……」
参毎道くんの瞳から涙が零れる。その涙があまりにも綺麗で胸が締めつけられて、気づいたら椅子に腰かける参毎道くんを背中から抱きしめていた。振り返り俺の顔を覗き込む参毎道くんの瞳に吸い込まれるように唇を重ねた。
「ねぇ……これ、夢じゃないよね?」
「夢ちゃうわ……でも、夢ちゃうかって思うくらい幸せや」
「才たろうくん……あぁ、ドキドキしすぎて酔いが回ったかも……」
「それはあかんな。はよ寝とき」
立ち上がったもののふらつく参毎道くんの身体を抱き上げベッドに運ぶ。
「え、俺、才たろうくんにお姫様抱っこされてるじゃん……ねぇこれやっぱり夢じゃない?」
「もう、だから夢ちゃうってwここに水置いとくから飲んでな」
「ありがとう……才たろうくん、そんな細いのに俺をお姫様抱っこできるんだぁ……やっぱりタイトル取るような人は鍛えてるんだねぇ……すごい……」
「そんな鍛えられてるかわからんけど、参毎道くんがめっちゃ細身だからなんとか持ち上げられたわ」
「俺も栄養とって鍛えよう……順〇戦勝ち上がるには体力も大事だよね……」
眠そうな声でそんな話をしているうちに眠りについた参毎道くん。彼の寝顔を眺めながらいろんなことを考える。