B時代背景比較
1将棋人口と棋士数(終)
プロ棋士になれる条件を厳しくしても緩和してもA級棋士になれる人材は1年に1人程度の割合でしか輩出されない
1年に2人しかプロ棋士になれない時代でも8人がなれる時代でも違いがないことをA級順位戦史が教えている
結局、出生数と普及率で勝っていた昔のほうが棋士のレベルは高かった

若手の活躍が増えたからといって時代があとのほうが棋士が強くなったわけではない
若手棋士の勝率が二上や加藤より高いのも棋士数が倍になったことで上位との対戦が少ないからだ
別に強い棋士が増えたわけではない

同じA級棋士でも55年組より10年早くプロ棋士になった青野の成績が証明している
対谷川 11-16(0.407)
対福崎 17-09(0.654)
対高橋 06-17(0.261)
対中村 11-07(0.611)
対島朗 18-11(0.621)
対南  12-11(0.522)
対塚田 10-08(0.556)

その青野が30歳年長の大山に7勝13敗(0.350)、10歳年長の米長に6勝16敗(0.273)だった
時代は関係ない
大山、米長、谷川は時代に関係なく、この順に強い
同じA級棋士でも高橋以外の55年組は10年前にプロ棋士になった青野より弱いし、青野は米長より弱い
勝率がいい若手棋士が増えているからといってレベルが上がったわけではない
現在に視点を変えれば渡辺名人を10年あとの世代が越えられていないことが証明している
対豊島 0.600
対永瀬 0.762
対斎藤 0.571
対菅井 0.727

結局、渡辺を超えていくのは藤井だけで、それは新世代の勝利でなく藤井が勝利したことにしかならない