総括

羽生:
「プロなら分かる」という言葉が連盟を信じたがった将棋ファンの間で拠り所の様になっていた中、
当時としては最強棋士のイメージが強く残っていた立場から「自分は処分に反対している」という主旨の発信をして、
「一流棋士が必ずしも全員クロを確信している訳では無い」事を早期に印象付け、世論をまともな方向に転換させた功労者。
渡辺:
仮に「三浦とは指さない」発言が事実ならば論外。
それで公に謝罪もせずにのうのうと棋士を続けていられるなら、倫理観が欠落してるとしか言いようが無い。
仮に「三浦とは指さない」発言が「限りなく黒に近い」発言と同様、某理事の嘘だとしたら、
羽生を見倣って事実を知ってもらうよう努めるべきだった。
歴代有数の大棋士(に本来なるべき筈だった)、渡辺明という名を汚さない責任を自覚していないのか、と問いたくなる。
嘘をついた某理事に忖度し過ぎたとか、弁明しないのが美学だとか擁護しようにも、
「言葉のあや」だの「剥奪で良いとは言ってねえ」だのと中途半端な弁明はやたら多い。
谷川:
渡辺の「三浦とは指さない」発言が事実にせよ渡辺を叱りつけてボイコットしたければしろと言うのが正解だったが、
ここまでの対応を求めるのは酷。しかしいずれにせよ、
三浦がシロだった場合のリスクに対してあまりに無防備だった不手際は擁護できない。
渡辺を信じ込んでしまったのか、単純に思慮が浅かったのか、
こちらも大棋士だった筈なのに、この事件一発で取り返しのつかない晩節の汚し方だった。
三浦:
竜王戦挑戦の栄誉、竜王位獲得のチャンスを奪われ、未だに推定無罪等と誤解されるなど散々で、
到底カネで補償し切れるものではない傷を負ったが、
将棋界全体の為を想って折れる謙虚で温厚な態度は多くの人の共感を呼んだと思われる。
藤井:
本件との関係はただ将棋が強い棋士として存在してただけだけど、存在自体が大きな功績となった

羽生・三浦・藤井のお陰でダメージは最小限に抑えられたが、それでも先崎の言う通り将棋界全体の信用は失墜した