0001この名無しがすごい!
2018/01/29(月) 10:04:44.98ID:vxLDqAYL何故ならオレが発動したのはセルビオ・ガルシアの十八番のフェイント。
この試合でもオレは4回使って、4回とも防がれていた。
“それなのに、いったい、何故また使うのだ?”
“通じない技をまた使うのは、何故?”
観客席から見ている者は、誰もがそう思ったであろう。
だが……そう思わせるのが、オレの作戦だった。
『終わりだ、コータ!』
「いや、違う……これがボクの……必殺技だ!」
セルビオにボールを奪われる瞬間。
オレは更なる連続技を発動させる。
“野呂コータ・スペシャルターン”
これはオレが編み出したオリジナル必殺技。
既存には無かった技であり、未来にも無かった技である。
オレが今世の10年間のサッカー人生で編み出し、この大会中にようやく完成させた必殺技だった。
試合で4回とも失敗していたのは、この最後に発動させるための布石だったのだ。
『今のは……』
「ヒョウマ君!」
唖然とするセルビオを、オレは倒れ込みながら抜き去る。
そのままラストパスを出す。