故に、この戦いはナイフの弔い合戦である。
フォークにとってナイフは有能な指揮官ではなかったし、その理解力のなさにしばしば苛立ちもした。
しかし、使えないとは言え共に戦った戦友でもあるためか、エリートであるフォークからすれば取るに足りないナイフの死の故にわずかな苛立ちを覚えるのもまた事実であった。
翼をもがれた烏は地に堕ちるしかない。
フォークはいずれ来る運命を知る由もなかった。

-fin-