ちなみに、南伝アビダルマ(上座部)の修行道は『清浄道論』に、北伝アビダルマ(説一切有部系)の修行道は『阿毘達磨倶舎論』に、大乗仏教の般若経系の修行道は『現観荘厳論』にまとめられています。
般若経系の修行道は、北伝アビダルマの修行道を、空思想と菩薩の利他主義の観点から組み直したもので、「五道」という形にまとめられています。
ただ、『般若心経』は後半部で「真言(呪文・マントラ)」を称えて紹介しています。
具体的な説明はしていませんが、「般若波羅蜜多」の修行は「真言」を繰り返し唱える「念誦法」と呼ばれる方法を使った修行なのでしょう。
しかし、「真言」を唱えるからといって密教ではありません。