これに対して『般若心経』が説いている「般若波羅蜜多」の瞑想法は、「真言」を繰り返して唱えてそれ自身に集中する方法でしょう。
まず、「真言」を唱え ながら心を「真言」に集中し一体化します。
その後、おそらく「真言」を唱え続けながらも、自分が体験していることや外界の存在などの現実を対象にして観察 します。
日常的な主観を排除して、『般若心経』で述べられている「空」の教説に沿って、自分がそれらに対して妄想や執着を持っているけれども、実際にはそ れらが存在しないこと、つまり、「法」も含めてすべては「空」であると理解します。