実は、中央区立小学校のうち、2校(A校とB校)の標準服は、決して安くないのだ。前述の定義に従ってアイテムをそろえた場合、
A校では男子=4万1796円、女子=4万5306円、B校では男子=3万4128円、女子=4万2444円にもなる。

女子の標準服の価格を参考に比べると、泰明小の新標準服との価格差は、A校=1万4958円、B校=1万7820円。泰明小の新標準服の価格が最も高いことは間違いないが、
突出して高すぎるともいえない水準だろう。

同教育委員会が前出の調査を始める前に記者が標準服の価格を各学校に問い合わせたところでは、標準服を採用している14校のうち7校は、1万5000〜2万7000円だった。
残りの7校については価格を開示しなかった。

この7校について「上着」「ズボンまたはスカート」「シャツまたはブラウス」の合計金額かどうかを確かめる必要があるが、いずれにせよ泰明小の新標準服が登場する以前に、
価格が4万円を上回るような「高い」標準服を採用している小学校があったことは知っておくべきだろう。

2月22日時点で泰明小の新入生の保護者はほとんど標準服を購入しており、新標準服が廃止されるような事態にはならない。
今回の騒動が落ち着きをみせたところで、今一度、冷静に「学校の標準服問題」を考えていく必要があるだろう。

2018年02月25日
東洋経済オンライン
http://toyokeizai.net/articles/-/209542