伏見 ゲイのめざめというのは?
斎藤 中学生のとき、同級生を好きになったころでしょうね。中1からは毎年同級生を好きになってました。
クラス替えのたびに、クラスの中に1人好きな子がいて、新しいクラスの中で一番を見つけてました。
伏見 その恋は実ったの?
斎藤 中学のときは全然ダメでしたね。母親ネタに戻りますが、地元の会社社長から別の男にパトロンが替わったんです。母親の高校時代の同級生らしく、またしても妻子持ちだったので愛人状態。
中1ぐらいのとき、家に1人でいたら電話がかかってきて、ババアの声で「お母さんいるかい?」って言われたんですよ。
「外出してますが」って言うと、「そうかい……」って困った感じで、ちょっと迷ったあとで、「あんたのお母さんはね、恐ろしい女だよ!」って言われたんです(笑)。
要は男の母親か奥さんの母親かどっちかみたいで、文句を言おうと思って電話したけど母親はいなかったから、息子のほうにグチったと。
みのもんたじゃないんだから(笑)。本当にみのもんたぐらいのあしらい方で話は聞いたんですが。
伏見 それは傷つかなかったの?
斎藤 それも母親が悪いとは全然思わなくて、男をとられるあんたが悪いのよぐらいな感じ(笑)。
母親と父親がそんな感じだったので、エロに対しては独特の発達をしてたんですけど、逆に学校の場では自分バリアみたいのがあって、全くエロいことがダメだったんです。
色気づき始めると、みんないやらしいこととか話すじゃないですか。
そういうグループには絶対自分は属せず、真面目っこグループでした。今の自分は頼まれもしないのに「マンコ」を連呼してるんですけど、当時は「マンコ」とか言っちゃう子がいると、顔から火が出るほど恥ずかしかった。
「コンドーム」も言えなかったし。今ではパッケージの表に女装顔が印刷されちゃってるのに(笑)。