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医師を目指す学生 将来の仕事像は?

そんな中、兵庫県西宮市の兵庫医科大学では女性医師が直面する様々な問題について、男女共に学生のうちから具体的に考える時間を設けている。この日は「子どもが朝、発熱した場合」というテーマで意見が交わされた。

「職場が託児所とかを設けてくれたら、だいぶ働きやすいかなと思います」(女子学生)
「女性も男性も働きやすい職場づくりというのも、女性だけじゃなくて男性も考えていかなければいけないかなと思います」(男子学生)
「男性も女性も学生時代から将来の医師の仕事について、自分自身のキャリアやビジョンを考える機会があることが非常に大事」(蓮沼直子准教授)
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【特集】医療現場に立つ女性医師の現実 入試不正問題から見えるものとは


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今年4月に兵庫医大に入学した藤家里莉花さん(18)は、産婦人科医を目指しているという。

「知り合いの女性が、『女性の産婦人科医がいたら、婦人科系の病気とかが話しやすくていいのにな』って言っていたのを聞いて、あーなんかそういう道もあるのかなと思って」(藤家里莉花さん)

卒業後は地域の医療に貢献したいと意気込む一方、結婚や子育てにも前向きだ。

「自分の中では結婚とか出産とか家族を持ったり、そういうことと仕事の両立はしていきたいなと思っています」(藤家里莉花さん)
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現場の女性医師が語る“現実”

では、実際の医療現場はどうなのだろうか。兵庫県養父市の公立八鹿病院に勤務する内科医の布施由佳さん(31)は、現在1児の母親で12月には第2子を出産予定だが、東京医大が女性の得点を操作していた問題については「やむを得ない部分もある」と話す。

「出産・育児ってなってくると、やはり男性の医師に比べて同じように同じような時間で働くっていうのは絶対無理だと思うんですね。患者さんに迷惑がかかったりだとか、同僚の男性医師とか他の同僚にもしわ寄せがいく」(内科医 布施由佳さん)

東京医大が女子受験生を不利に扱っていた問題について、ウェブマガジンが女性医師を対象に実施したアンケート結果(調査:joy.net)では、「理解できる」が18.4%、「ある程度理解できる」が46.6%と6割以上の女性医師が女性合格者の抑制に一定の理解を示している。