日本の生涯未婚率(50歳時点で1度も結婚をしたことのない人の割合)は、上昇の一途だ。
1970年は男性が1.7%、女性が3.3%だったが、2010年にはそれぞれ20.1%、10.6%に上昇、
さらに35年には男性の3人に1人、女性の5人に1人が生涯未婚になると予想されている(国立社会保障・人口問題研究所のデータ)。

非正規男性の有配偶率は低い
誰が結婚できていないのか。ざっぱくにいえば、それは非正規雇用の男性だ。
総務省の労働力調査によると30〜34歳男性の有配偶率は正社員なら6割に達するが、
非正規は3割を切り、中高年に差し掛かる45〜49歳でも4割強にとどまっている。
結婚するかしないかは、もちろん個人の自由だ。未婚者の中には事実婚を選んだ人や、
自らの意思で生涯独身を貫く人もいる。だからこそ、雇用を含む何らかの属性が理由で「結婚したいけれどできない」
人が少なからずいるのなら問題だ。上昇する生涯未婚率は、日本社会の何を物語っているのか。その未来には何があるのだろうか。