三角関係という物語の所与、どうしようもなくみなが隷属していた構造をキャラクターが打ち破るまでに、
アニメーションにして10時間以上をかけたわけです。
(小説にして10巻!)
それほどにたいへんだということです。
そしてたくさんのキャラクターが関わらないと、この強い所与が崩れなかった。

与えられ動かせないなにかを打ち崩すということ、
打ち崩さないとしてもそれをどのように引き受けるかを考えぬくこと、
これをひとりでやり遂げるのは難しいことです。
蜂子が言うとおりですな。

いろんな選択肢のなかから、試行錯誤しながら自身のための選択を探す。
七転八倒しながら血反吐を吐きつつ探す。
そして、全部おわったあとに
「あー、たいへんだったけどほんとうによかった」と思えるように。

ここまでたどり着けるひとは、少ないかもしれませぬ。
どこか途中でズルをしたり、逃げたり、失敗してくたばったりするひとも多い。
だからこその「醍醐味」であるような気がしますにゃ。
オレなんかズルだらけなので、こういうお話を見るとまぶしくて目が潰れそうになりますがw