『ハリー・ポッター』スネイプ先生役にイライラ…故アラン・リックマンさんの手紙が公に
2018年6月1日 12時39分
https://www.cinematoday.jp/news/N0101222

このことは、貴重な本や資料を扱う「ニール・ピアソン・レア・ブックス」が計38箱に及ぶアランさんの手紙、日記、脚本、写真などを入手し、95万ポンド(約1億4,250万円)で売りに出したことから明らかに。
その一部であるプロデューサーのデヴィッド・ハイマンからの手紙には「第2弾『ハリー・ポッターと秘密の部屋』を成功させてくれてありがとうございます。あなたが時に、フラストレーションを感じていたことはわかっています。
でもどうか知っておいてほしいのは、あなたはこのシリーズに不可欠で、素晴らしい俳優だということです」となだめるようにつづられている。(1ポンド150円計算)

 また、「スネイプの頭の中」と題したアランさんのメモ書きには、第6弾『ハリー・ポッターと謎のプリンス』の撮影現場での不満が。

スネイプの描写のされ方について「まるで監督は、これを10代の観客受けという点から重要ではないと判断したようだ」といら立ちをにじませている。


 こうした対立は、ファンタジー大作の中でもアランさんが一人の人間としてスネイプを真摯に演じようとしたから生まれたものだといえるだろう。

原作者のJ・K・ローリングはまだ小説が完結していなかった映画第1弾の時点で、アランさんにはスネイプの名ゼリフ「Always(永遠に)」の裏にある彼のストーリーの断片を教えていたことが知られている。

今回売りに出された資料の中には、『ハリー・ポッターと死の秘宝 PART2』で10年にわたるシリーズが完結した際、ローリングがアランさんに書いた「ありがとう。わたしの最も複雑なキャラクターを正当に演じてくれて」という感謝の手紙も含まれている。(編集部・市川遥)