薬物依存を論じる前に、そもそも依存のメカニズムを
知る必要があると思う。
基本的に依存は、一般的には逃避行動が引き金だと
考えられているが、半分正しいだろう。依存することで、
何とか生きられるのだから。

そもそも人が寄り添って社会生活をする意味は、
相互依存により楽に暮らすことだからだ。

薬物依存の場合は、人の意志とは無関係に、
体が反応してしまうことを差す。だから病気と認定して
治療という措置が必要だ。

ただし現実社会が過酷な環境ではない場合、
あるいは、現実社会が心地よい場合、
薬物を接種した快楽状態が不快に感ずるはずだ。
そのような場合は入り口の時点で、薬物依存にはなりようがないのだ。

つまり、現実社会は薬物の快楽に完全に負けてしまっている。
よって、真の薬物依存撲滅を考えるならば、
現実社会を住みやすく、幸福を追求しても良いという風土に
なる必要があるのはいうまでもない。その意味で大麻解禁自体を
薬物の解禁ととらえるか?大麻経験者の増大により、より幸福、
そして住みやすい社会をつくる人々が増えるという風にとらえるか?
でまったく想定される結論は変わってくる。

私の意見は後者であることはいうまでもない。
制圧環境を創る事は、逃避先を増大させるようなものだ。