>>673 追加情報

矛盾する二つの研究に関して以下の記事に詳しく纏められている。
以下に《海馬での神経細胞新生がヒト成人脳では起こらない》と言う研究結果の骨子を抜粋引用しておく。

成人の脳において神経細胞は新生するのかしないのか 2018年04月17日
http://crisp-bio.blog.jp/archives/8641515.html

[ヒト海馬における神経細胞新生は13歳までにほとんど消える]

研究チームも研究を進めている間「目にした事」に懐疑的であった。しかし、再現実験および
様々な実験を繰り返した上で、Nature論文の結論に達した。

すなわち、「学習と記憶に重要な海馬での神経細胞新生がヒト成人脳では起こらないか
または極めて稀であり、ヒトの記憶回路における神経細胞の新生は、幼年時代から
減衰し始めて、成人では検出限界以下に至る」と結論した。

成人脳海馬の歯状回 (dentate gyrus: DG)領域において、新生神経細胞や新生神経細胞に
向けて分裂する幹細胞の存在を示唆する証拠を見出すことができなかったが、一方で、
胎児の海馬においては同様の手法で多数の新生神経細胞を確認することができた。

生存時には存在していた新生神経細胞が、死亡に至るまでの患者特有の背景やサイプル
採取の手法に依存して、解析対象とした組織では失われていた可能性は、国際的に分散した
研究協力者から入手した全ての組織について同じ結果が得られてことから、無いものと判断した。

死亡からの時間経過の影響についても、癲癇患者22名から治療のための手術時に
バイオプシーした試料および死亡とほぼ同時に2名からオートプシーした脳組織についても
同じ結果が得られてことから、無いものと判断した。

(つづく)