>>677 つづき

今回解析した59件の成人海馬組織全てにおいて、新生神経細胞の証は見られなかった。

それでは新生神経細胞存在するとした判定はどこから来たのか?これまでの研究のほとんどは、
新生細胞の存在を一種類のマーカで判定しており、ダブルコルチンが最も頻繁に使われる
マーカである。研究チームは今回、ダブルコルチンが、神経細胞ではなくまた一生にわたり
再生することが知られているグリア細胞のマーカでもあることを見出し、これがこれまでの
研究と整合しない結果に至った一因を判断した。これまでに、炭素14を利用した判定も
行われて来たが、放射性炭素のレベルが細胞分裂時に変化することで見かけ上の
神経細胞新生を見るに至っていた可能性がある。

ヒトと鳥・マウス・ラット・サルなどの動物との違いはどこから来るのか?

研究チームは、マカク・サルin vivoでの神経細胞新生を蛍光標識法により追跡した。
その結果、胎仔の海馬において、新たな神経細胞へと分化する神経幹細胞がリボン状の
層を形成し、この構造が新生仔にも存在し分裂細胞も含んでいることを見出した。

この構造は、ヒト新生児由来の海馬では見られなかった構造であった。

(以上、抜粋引用、矛盾する研究の骨子および詳細はリンクサイトにて)