参議院議員選挙は7月10日に投開票され、憲法改正に前向きな自民・公明・維新・国民の4政党の議席が全体の3分の2を超える177議席に到達。与党勝利が大々的に伝えられる結果となった。

一方で、2021年10月31日に実施された衆議院議員選挙と、今回の参院選で、政党や政治団体などに票を投じる比例代表の得票を見ていくと、違った傾向も見えてくる。

■自公は減少、立民は大幅に減らす

衆院選の比例代表では政党や政治団体名に、参院選ではそれに加えて候補者名にも投票可能。いずれの場合も、党派別の得票数として集計される。

去年の衆院選と今回の参院選を比べると、党派別の得票率、つまり政党や政治団体が獲得した票の割合は次の通りとなっている

※議席を獲得した政党・政治団体のみ記載

■国民民主に明るい兆し?

強固な支持基盤を固め選挙運動を展開する自民党と公明党は、全体の得票率では微減だった。減少ぶりが目立つのは立憲民主党。野党共闘を旗印に掲げて臨んだ衆院選と違い、今回は与野党一騎討ちの構図を十分に作りきれなかった。

選挙前勢力から議席を積み増した日本維新の会は、全体の得票率も微増だった。

国民民主党は改選7議席から、選挙後は5議席と減らした。しかし全体の投票数が衆院選と比べて減ったのにも関わらず、比例票は増加。割合も4.5%から6%へ増やすなど明るい兆しを残した。

社民党は、比例代表の得票率が2%を上回らないと公職選挙法上の政党要件を維持できない選挙だった。党首の福島みずほ氏も当選となり、支持層の危機感が反映された可能性がある。

参政党は170万を超える比例票を獲得。YouTubeやTiktokなど、SNSを通じた選挙戦略が奏功したとみられる。