小田急電鉄・特急ロマンスカーの座席について虚偽の予約を約9000回繰り返し、同社の業務を妨害したとして、警視庁は13日にも、埼玉県志木市の40歳代の無職男を偽計業務妨害容疑で東京地検に書類送検する方針を固めた。

捜査関係者によると、男は昨年3~11月、同社の予約サイトでロマンスカーの座席を約9000回予約し、同社の業務を妨害した疑い。いずれも発車15分前までに乗車券を購入しない場合などに自動キャンセルされる仕組みで、実際には席を購入していなかった。

男は任意の調べに「車掌の態度が気に入らず、嫌がらせをしようと思った」と容疑を認めている。

予約した席の大半は、大型の窓から風景を楽しめる人気の展望席だった。乗客から同社に「予約が埋まっていた席に誰も乗っていない」との指摘が複数あり、同社が警視庁に相談していた。警視庁は、悪質な業務妨害に当たるとして、起訴を求める意見を付けるとみられる。