【由布】由布市湯布院町の湯平温泉街で10日、アニメのキャラクターなどに扮(ふん)して撮影を楽しむコスプレイベントがあった。2020年7月の記録的豪雨で亡くなった旅館業渡辺健太さん(享年28)が発案した。今年で3年目。

 県内から約30人が参加。石畳や赤ちょうちんなど風情ある温泉街でポーズを決めた。レトロな雰囲気で撮影がしたいと、初参加した大分市の女子高校生(16)は「イベントは遊園地などが多いので、
貴重な機会。思い描く撮影ができました」と喜んだ。大分市の女性会社員(48)は「昨年来て楽しめたので、また来ました。どこで撮影しても写真映えしますね」と話した。

 湯平温泉観光協会は遺志を引き継ぎ、豪雨から約5カ月後の2020年11月と昨年7月に実施。渡辺さんを忘れないように、今年も命日に近い日曜日に設定した。
過去2回はコスプレに詳しい他団体に協力してもらっていたが、今回はほぼ同協会で広報や運営をした。古長康行事務局長(48)は「まだ試行錯誤の段階。健太君のため湯平のために継続していきたい」と語った。