君のうたが
私の胸のいちばん深い場所で響いている
季節はめぐる
むき出しの心で傷ついたまま
魂の最も強い光と最も深い夜を抱いたまま
独り君の許へ歩いていくことを選んだ私は
刹那の命に時雨咲かんと降り注ぐ蝉たちの声のなかで
ひとつの夏の終わりを感じていた

禍福と善悪は糾える縄のごとしだ
死ぬような思いで時代を駆け抜けて
ただ己が幸福のために君との日常を望んだ私は
愛したすべてを永遠に還して
誰とも分け合わぬように鍵をかける
その罪深さすら、君は
何でもないような顔をして抱きとめることを私は知っている

だから私には
この胸の泉から湧きいづるすべての愛を
一切の惜しみのない情で
一度は捨てた命を君に捧げるくらい
何のことはないんだ

だから私は君と同じ業に生き

世界の果てにある虚無の広野で

すべての終わりに君を愛した。


好きだよ。大好きだ。

きっとこれは永遠に変わらない。