たとえばベルリンにおける分岐です。
フランク王国の正当な継承者であり、バッハやハイドン生誕の地でありミニマル発祥の地であるドイツ文化の中には、
現代ではミニマル←→オーケストラという対立軸があると思うんですが、
リズム特化と和声特化という音楽性の対立というのは現代のゲーム音楽にもあると思う。

一例を挙げればゼノギアスのサウンドコンポーザー、光田康則さんの「神に牙むくもの」はMbiraという楽器を使ったジンバブエ音楽に影響を受けてる気がします。
これはリズムがMbiraをマリンバに置き換えたもので、コーラスが中国かな。
Xenogears ゼノギアス - The One Who Bares Fangs at God
https://youtu.be/RuJtOQSB2Hs

ちなみに、光田さんのセルフアレンジの中で一番好きなのはこれ。ZABADAKの上野洋子さんもコーラスで参加してるけど「予感」のやつです。
Xenogears Creid - 01 Melkaba
https://youtu.be/ycqNpRpB_tc

あと個人的に注目すべきだと思うのは光田さんが関わっているゲームの中で私が一番好きなクロノクロスだったら、「時の傷痕」以外なら……
「時の草原」「夢の岸辺に」「溺れ谷」「クロノマンティーク」「窮地」「死海・滅びの塔」「世界のへそ」「FATES〜運命の神〜」「星を盗んだ少女」「凍てついた炎」「龍神」あたりですかね。
ファド系とか地中海サウンドとアフリカンパーカッションがメインで、フィンランド、中国、モンゴル、ギリシャ古楽、などを混ぜているとクロスのサントラのブックレットには書いてますが、
(私は光田さんの音楽が心から素晴らしいと思うから引き合いに出しているわけですが)
光田さんはそこで正統的なオーケストラ編成にするのは個人的にあまり好きではないとも書いている。

個人的には、彼は自分の個性を潰してまで、無理してオーケストラの勉強をしなくてもよかったんじゃないかと思うんですが……
ともかく、このネット全盛の時代だからしやすいわけですが、遡って元の民族音楽を聴いてみるのもなかなか楽しいですね。