■「人事上の判断」でしか、真の解決はできない

部下側は、激情型の上司に対して、どう対応すればよいのでしょうか。

どれほど理不尽なタイプであっても、コミュニケーションをとっていれば、そのうちに「あの人はここが怒りのポイントだ」と認識できるようになる面もあるので、そこには触れないように注意します。

さらに何らかの理由で怒らせてしまったら、まずは言い分を吐き出させます。この段階で反論をすると、より激しく、長く怒られ続けることになるうえ、持続的な恨みを買う恐れもあります。

また、相手が感情的になっているときは、(相手の主張の要点など)必要な言葉だけを聞いて、不要な言葉は聞き流します。

怒りをそのまま真面目に受け止めると、精神的にまいってしまいます。激情上司に怒られたら、自分が悪いから怒られるのではなく、この人は勝手に怒り出す人で、自分のほうが大人だと思い込むようにするのです。

ここまで説明してきましたが、激情型のケースでも、やはり部下側に対応できることには限界があります。

本来、激情型の人をマネジャーにしておくことは、部下にとって、会社にとって、さらには上司本人にとっても不幸なので、会社は組織として、必要な人事上の判断をくだすしかないと思います。