■段取りが苦手で、興味の範囲は狭い

興味関心の幅が極端に狭い、あるいは他の人と違う、という特徴も多く見られます。

そのうえで、興味のないことには一切気を向けず、興味のあること、関心のあることには相当に深くのめり込む傾向があります。

上司の立場にある人は、部下それぞれの能力、仕事の進捗状況、内外の環境など、全体を俯瞰して仕事の段取り、チーム運営の方法を考える必要がありますが、それができません。

部下がアドバイスを求めても、「お任せします」など無関心を隠そうとしない、あるいは「○○すればいいんじゃないですか」といったように、ほとんど考えずに適当な答えをするのも、機械型の上司に多く見られる特徴です。

このように、チーム運営に関する段取りができないために、仕事そのものを部下に「丸投げ」することで責任を放棄するケースもしばしば見られます。

ただし、自分が興味のあることは深く追求する、という集中力は相当に高いものがあるようです。

私が相談を受けたケースでは、部下のAさんはB課長に仕事の相談をしても、ほとんど関心を示しませんでしたが、仮に「課長の仕事について教えてください」と尋ねた場合は、「課長、もうわかりました」と、鬱陶(うっとう)しくなるほどに、B氏の話が止まらないかもしれません。

このように自分の好きな仕事には集中するので、業務範囲が限定的な仕事、あるいは個人で完結できる仕事の場合は、大きな成果を達成することもあります。そのために管理職に登用される人が出てくるのです。

ところが昇進すると、今まで自分が興味を持っていた仕事から距離を置くことを強いられがちで、マネジメント業務の本質には関心を示さなかったりします。