過労は「サイレントキラー」

さらに恐ろしいことに、過労はいわば「サイレントキラー」です。本人が気付かないままじわりじわりと疲れが蓄積していき、元来が丈夫で健康な人ほど決定的な症状が出てくるまで時間がかかります。
そのためぎりぎりの状態になるまで気付かない人も多く、実際、過重労働面談をしていると、体力や気力がなまじある男性ほど、先述の過労の初期症状が起こっていても無頓着でまったく気付いていないとことがよくあります。

そして最も怖いのが「過労死」です。疲労が高度に蓄積すると、何の持病も持っていなかったはずの人が急に不整脈、心筋梗塞や脳出血、脳梗塞といった致命的な病気を発病して頓死してしまうことがあるのです。

そんな事態を防ぐためには、働く人自身のセルフケアだけではなく、経営者や管理者の安全配慮に対する意識改革が大変重要になってきます。
次回は主に経営者や管理者が知っておかねばならない重要事項についてお伝えしたいと思います。