■ 秒殺された「野田聖子、小池百合子新党」  NO,2

細川氏と小池氏は日本新党の発足時からの師弟関係だ。師弟関係というよりは、
90年代前半には「殿」と「姫」の関係といわれることが多かった。小池氏が自民党に
転身したことで、やや疎遠になったが、今も連携は取り合う。

特に昨年、小池氏が都知事になって以来、さかんにアドバイスを送る。
細川氏は2014年、細川氏は老骨にむちを打って東京都知事選に出馬。舛添要一氏に
敗れはしたが、東京都への思いは強い。今も「小池新党」にあたっては、国家理念を
明らかにするようにと助言している。

細川氏は「小池新党」に期待するが、小池氏は2020年の東京五輪までは都知事を
務めると見通している。小池氏は新党の対応は若狭勝衆院議員に委ねているが、
細川氏は「党の顔が若狭氏では弱い」と考えている。
で、ひそかに白羽の矢を立てたのが野田氏だった。

〇 細川氏と野田聖子氏の共通項

細川氏と野田聖子氏の共通項を分かる人は少ないと思うが2人は政治経験者では少数
勢力である上智大OB、OG。同窓会活動などで親交がある。「小池新党」に野田氏を
招き入れ「東京の小池」「国会の野田」という2人の「姫」を顔にしようとした。
いかにも殿らしい発想だ。

小池氏と野田氏の関係について触れておきたい。小池氏は92年の参院選で日本新党から
出馬して当選、翌93年に衆院選にくら替えして当選。野田氏は、同年の衆院選で初当選
する。政治歴はほぼ同じ。どちらも、当時は珍しい若く美形の政治家だった。

小池氏が自民党に移り同じ政党となった後も、比較的良好な関係だった。15年の自民党
総裁選で野田氏が出馬を目指した時も、小池氏は応援する考えを伝えていた。当時は衆院
本会議の席が前後で、議事そっちのけで「女子トーク」している姿が目撃されている。
小池氏は自民党史上初の女性総務会長、野田氏は2人目だ。 (続く)
(プレジデント・オンライン 2017.9.21)