なになに? 勇者が来ただと?

そんなわけはない。ちゃんと皇宮警察という悪魔組織で、入り口は塞いでいるはず。
われら皇族財閥教団の邪教の覇道を打ち破るものなど、この世にあるはずがないわ。
何かの間違いであろう。もう一度みてこい!

ふー。どーれ国税で買った高級ワインでも優雅に飲むでえ。うんうん、ええ香りどす。
まるで血の色! これが国民奴隷どもの過労の血。貧困層どもの自殺の血じゃ。
ええのう。ほんまに、ええのう。楽しい楽しい宮仕えは、差別が楽しい。ええのう。

うん? なんだ。……折角血税ワインを楽しんで居ったのに。
なにい? 武士団長が国政正しに入ってきただとお? そんなもんはさっさと退けよ。
ああそうじゃわ。天皇ことわれらの邪教祖が将軍位でも与えりゃ黙るやろ、いうてた。
うん。首相位? どっちもでええわ。うん。手先にすりゃええねんで。

場合によっては皇族でも嫁がせて利権で懐柔したらええやろ。そう。相手もげす。
げすやからここまでやってこれたんやろ。他の弱者踏みにじって権力手に入れたんやから。
ほんならやっといてな。国事行為。うん。