「大麻」摘発少年が増加 18年府内

大阪府内で、大麻取締法違反容疑で摘発される少年が、今年に入り増加している。
1月から6月の上半期で、すでに昨年1年間の39人を上回る51人が逮捕された。
府警本部は、府内の高校で薬物乱用防止教室を開催するなど、警戒を強めている。
府警本部少年課によると、2009年(40人)、10年(42人)と大麻取締法違反容疑の逮捕者は40人を超えたが、
11〜15年は8〜18人で推移。16年には36人、17年に39人で再び増加に転じ、今年は半年間で50人以上が逮捕された。
今年2月、大阪市内のコンビニエンスストア付近で喫煙している高校生3人を、パトロール中の警官が見つけた。
その場から逃げた1人を呼び止めて所持品検査をすると、植物片の入ったチャック付きのポリ袋2袋とガラスパイプが見つかった。
鑑定の結果、植物片は大麻だと判明し、この高校生は3月、大麻取締法違反(所持)容疑で逮捕された。
譲り受けや譲り渡しなどの容疑で、別の少年2人と成人3人も逮捕された。
「軽い気持ちで大麻を吸っている」と、少年課の助中伸理調査官は指摘する。
逮捕された少年のほとんどが喫煙経験があった。取り調べに対し、「友達が吸っているのを見て興味が湧いた」
「勧められて吸うようになった」などと供述。
海外では、大麻の吸引が合法化している国もあり、たばこと同じ感覚で吸っているとして警察は危機感を強める。
助中調査官は「大麻を吸うことは、法律を犯していることになり、健康被害も出る。
誘いや興味本位で吸うことなく、強い気持ちを持ってほしい」と呼び掛けている。