今回の米中貿易戦争で、中国に不利な点が3つある。
@:「力の差」。中国のGDPはアメリカの63.2%だ。3分の2程度の経済規模では、戦いが長期戦になっていけば、不利は否めない。
A: 国際社会が中国に靡かない。本来、アメリカに否があるので、国際社会が中国を応援するべきだがそうなってない。
日本を含めてただの1ヵ国もそのような声明を出してない。
アメリカが恐いということもあるが、中国が、周辺諸国から尊敬される存在ではないからだ。
習近平の強引な外交姿勢は、中国内では支持されても、周辺諸国では尊敬を得ていない。
B:中国の金融システムが、アメリカに較べてもろいこと。自由市場で150年揉まれてきたアメリカの金融システムと違って、
中国の金融システムは、1992年に始めた社会主義市場経済だ。市場経済を社会主義が支えるという矛盾したシステムなので
国家が全面管理していて強そうだが、しなやかさに欠けてもろい。
たとえれば、大地震ではアメリカは自ら揺れながら地震の揺れを吸収する免振構造。中国はガチガチに固めて最後は割れて倒れる耐震構造だ。
中国自身それを知っている。そのため、2日本が尖閣を国有化した時のような、国を挙げて国民を鼓舞するような挙措には出てこない。
(2018.7.10 週刊現代)