里見先生のコラムだけど、「定位放射線照射によって外からそういう「危険思想」の中枢を破壊する「治療」もできる」
って、中国で捕まってアウアウになるひとってそれすか
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監視カメラと盗聴(ふつうのスマホでの録音)によって「危険思想」は暴かれて糾弾されていく。しかし考えてみれば、一々事例を見つけ出
して排除するよりも、思想そのものを頭の中にあるうちに見つけ出して矯正する方が能率的だから、次はそちらへ向かう。実際に、新疆ウイグルでは強制収容所でそういう思想「再教育」が行われている。

1920年に書かれたザミャーチンの小説「われら」では、全体主義国家「単一国」に君臨する「慈愛の人」が、民衆が余計なことを考えないよう、「想像力」の元になる脳内の神経節を破壊する「大手術」を人々に施す。一旦は反体制運動に与した主人公もこれを受けて、「理性の勝利」をかみしめる。

我々はもはや、モーセの十戒の時代に生きているのではない。口を閉ざしていても、脳の活動をスキャンする機能的画像によって、「こいつはこんな(危険な)ことを考えている」と判定することは、そう難しくなく可能になるだろう。そしてザミャーチンの時代と違って、開頭手術をしなくても、定位放射線照射によって外からそういう「危険思想」の中枢を破壊する「治療」もできる。不適切な、もしくは邪悪な考えが一掃された「すばらしい新世界の到来だが、私はそこにいたくない。