「アイスブレイク」では、参加者が様々な鉄道趣味における「守備範囲」ごとに集まり、自己紹介や自分のテリトリーについての話でおおいに盛り上がった。鉄道研究会の交流イベントというてっけんサミットの性格上、内容としてはこちらが重要なものになったのではないだろうか。
.

 鉄道趣味は、個人や小さな集団内で完結してしまうことが多いものである。「クローズドデー」で行われる3つの催しを通して、各々が属するコミュニティーの垣根を越え、参加者同士の親交を深められただけではなく、各個人の知見をさらに深めることができた。
.

◆特徴的な展示が目を引く「オープンデー」
.

 2日目の「オープンデー」では、外部への公開を前提に、各団体が展示を行う。イメージとしては、大学の学園祭における鉄道研究会の展示の様子とほぼ同じであろう。
.

 展示の内容は、各校さまざまであった。Nゲージのジオラマが広く展開されているところもあれば、プラレールのタワーが目を引く展示もあった。以下、特徴的な展示をいくつか紹介していく。
.

 地元関西の大学で、今回の主催校であった立命館大学の展示は、細部の作りこみが光るジオラマが印象的だった。山間部を再現したモジュールと貨物ターミナルを再現したモジュールが目を引き、中でも後者は、貨物ターミナルの荷役設備を再現するなど、担当者の守備範囲がよく表れていた。同じく地元の大学である
関西大学は、阪急電鉄で実際に使われていた電車の方向幕や、JR北海道のご当地入場券等、鉄道研究会の会員が好きなものが並んでいた。
.

 中部地方の大学も、教室での展示企画を出していた。名城大学は、側線や車庫等まで作りこんだ鉄道模型のジオラマや、プラレールタワーが目立つプラレールのレイアウトが出展されていた。プラレールのレイアウトは、ターミナル駅を模していたり、ギミック付きのアイテムが織り込まれていたりと、各所に「魅せる工夫」がなされていた。
中部大学の教室で目立っていたのは、反転フラップ式の種別や行先の案内表示器である。こちらは名古屋鉄道にて実際に使われていたものであるという。