東海道新幹線の700系引退、N700Sデビュー なぜ新幹線の世代交代は早いのか
小林拓矢 | フリーライター
1/14(火) 6:30
https://news.yahoo.co.jp/byline/kobayashitakuya/20200114-00158671/


東海道新幹線を去る700系(写真:GYRO PHOTOGRAPHY/アフロイメージマート)


 新幹線車両の世代交代は早い。ついこの間700系がデビューしたと思ったが(デビューは1999年)、もう東海道新幹線で走ることがなくなるという。3月8日がラストランだ。

 すでにJR東海の多くの車両は廃車になり、残る編成も臨時列車のみで運行されるようになっている。東海道新幹線の主役はN700A(N700からの改造もふくむ)となり、7月1日にはN700Sがデビューすることになった。

なぜ700系は消えるのか

 まず大前提として、新幹線の車両は酷使されるということである。一般の在来線の車両なら、15年から20年で廃車というのはめずらしいが、新幹線だとあたり前である。理由としては、高速運転を毎日長時間、長距離で行うことにより、車両へのダメージが大きく、疲労が大きいからである。人間ならば長時間労働で、身体のあちこちが痛むのと同じである。

 とくに「のぞみ」運用は、東京から博多までを一日に1往復以上し、東京から新大阪までは一日に何回も往復しなければならないというものである。しかも、最高速度は東海道区間で270km/h、山陽新幹線区間で285km/hである。

 こういった運転を毎日繰り返すことにより、車両は疲弊していく。