嫁母さんも最初はバツの悪そうな顔をしていたが、親父さんの姿を見て
謝ってくれた。俺は親父さんに、「戻ってこないものもあります。でも、嫁子のことを幸せにすると言って俺は
結婚しました。俺ももっと彼女と話し合うべきだったのかもしれません。だから顔を上げてください・・・」
とかすれた声で、凄くゆっくり言った。
嫁に気を使って嫁のいる前ではあまりギターを触らなかったのも、今思えば逆に寂しかっただろう、
パートの話も今日もお疲れ、くらいしか話してなかった・・・彼女も彼女なりに我慢してたんだなと思った。
二人きりで話せますか?と二人には席を外して貰って、
俺は「思ってたことを全部、全部話そう」と嫁に言った。嫁は聞いたこと無いくらいの大きな声で泣いて、何度も何度も謝った。
俺も何度も謝った。二人で泣き腫らした後に、親父さんのとこに言って、「これからも、ふがいないですがよろしくお願いします。」
と伝えた。また親父さんと俺泣いた。