問:アスペルガーがよく分かるような推奨図書はありますか?アスペルガーと定型(健常者)は「搭載OSが違う」と言われるけれど。

答:
・『大人のアスペルガーを知る』(上野 一彦,2012,アスペクト)…簡潔かつ的確、そして読みやすい。

・『大人のアスペルガー症候群が楽になる本』(備瀬 哲弘,2011,マキノ出版)…医師である著者の愚痴本のような感じだが、実際のアスペルガー障害者が豊富な実例で掴みやすい。同じ著者が似た題名の本を出版しているので、取り違えに注意。

・『旦那さんはアスペルガー』シリーズ(野波 ツナ,2011〜,コスミック出版)…「旦那」は「アキラ」と読む。解説型本を除き、漫画なので読みやすい。2016年6月現在、アスペルガーネタ4作+カサンドラネタ3作+総合本1作の、計8作。何作目になってもマンネリ化(冗長化)が無い良書。
なお、全作に亘って夫婦生活や子育てが中心であり、要は「家庭生活」を描いた本。著者であり奥様でもあるツナさん目線からの描写のためか、ツナさんに出会う以前のアキラさんの描写はほぼ無いので、「アスペルガーの人の学校生活や仕事での躓き」はほぼ載っていない。あくまでも「家庭生活」の本である。
また、アキラさん自身も学校で特にイジメられた事がないという、アスペルガーにしては珍しいタイプ。

・僕はアスペルガー症候群 (健康ライブラリー)///…出版社: 講談社 (2011/8/31)…アスペルガーが周囲の無理解・誤解を徹底された場合はこうなるという例。但し、アスペルガーは100人いれば100通りとまでは言わないが90通りくらいのの症例があるので、
アスペルガーの一面だけを切り取ったこの本だけでアスペルガーを理解しようとすると誤解の元になってしまう。他のアスペルガー本と併せ読む事で本書は真価を発揮する。