川崎殺傷 「死ぬなら一人で」非難はやめて ネットでの呼びかけ、議論呼ぶ
https://mainichi.jp/articles/20190529/k00/00m/040/183000c?inb=ys
毎日新聞2019年5月30日 07時00分(最終更新 5月30日 13時00分)

児童らが刺された事件から一夜明けた現場で手を合わせる女性たち=川崎市多摩区で2019年5月29日午前7時57分、長谷川直亮撮影


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 川崎市多摩区で28日、小学生らが刃物を持った男に襲われ19人が死傷した事件を巡り、生活困窮者支援のNPO法人代表理事が「(死亡した容疑者に対する)『死ぬなら一人で死ぬべきだ』という非難は控えてほしい」とネット上で呼びかけ、議論を呼んでいる。【塩田彩/統合デジタル取材センター】
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 事件では、男がスクールバスを待っていた児童らを刺した後、自らの首を切って死亡。刺された女児や外務省職員の男性が死亡したことから、ツイッターなどで「他人を巻き添えにせず一人で死んでほしい」「迷惑だ」などの声が相次いでいた。
藤田孝典さん「次の凶行を生まないために…」
 これに対し、NPO法人「ほっとプラス」の藤田孝典代表理事が事件当日の28日、自身のツイッターやヤフーニュースで「次の凶行を生まないためにも、これらの言説をネット上で流布しないでいただきたい」と呼びかけた。
 藤田さんは「過去の事件でも、被告が述べるのは『社会に対する怨恨(えんこん)』『幸せそうな人々への怨恨』だ。『死ぬなら迷惑かけずに死ね』というメッセージを受け取った犯人と同様の思いを持つ人物は、やはり社会は何もしてくれないし、自分を責め続けるだけなのだろう、という思いを募らせるかもしれない」「その主張がいかに理不尽で一方的な理由であれ、
そう思ってしまう人々の一部が凶行に及ぶことを阻止しなければならない。そのためにも、社会はあなたの命を軽視していない、という強いメッセージを発していくべき時だと思う」などとつづった。
「被害者や家族がどう思うのか」反応も