「確かに張り付いてろとは言ったが。」猿股警部は言った。

人型<<対象の護衛。及び侵入の阻止。最も有効と思われる手段をとった。>>
猿股「で?スパパン三世(自称)はどうした?」
人型<<侵入と強奪は完全に阻止した。>>
猿股「容疑者の身柄の確保は?」
人型<<護衛対象の状況から判断したところ、誠に遺憾ではあったが侵入阻止を最優先した>>
猿股「よくやったと言いたいが別の手段で羽はとられた。やはり二人掛りでやるしかあるまい。とにかく追うぞ。」
人型<<.....今我はドアとしての本分に目覚めつつあるところだ。我が身体は防犯ドアとしてうってつけ也>>
猿股「?........何を言いたいのか判らんが、はまり役と言いたいのか?」
人型<<......実の所、はまりすぎて動けぬ>>
猿股「誰だこんなこと考えたのは?!」
人型<<こちら側のカイ嬢なり。ゆるいこと言うわりに考え付く事はキツかった>>
猿股「何とかしろ。風呂場や更衣室にでも逃げ込まれたら厄介だ。」
人型<<汝ならこれ幸いと喜んで踏み込みそうだが?>>
猿股「お前は「風呂場の底力」の恐ろしさを知らん!!」
人型<<魔王とタイマン張った男の言葉とも思えぬ。地上最強の英雄では?>>
猿股「確かにアヌ神をして「地上最強」といわれた。だが..........あっちは「城内一」強い!!室内じゃ勝てん.........」
人型<<.......汝を恐妻家と認定。参考にどのくらいの強さか?>>
猿股「例えるならば.....三日、餌食ってないラパックスいる檻の中にのこのこ入るようなものだな。」
人型<<5秒で喰われると推測。>>
猿股「もっとも、普段奴が何食ってるかは知らないが。」
人型<<我の相棒のフレンダーを護衛に付けよう。>>
猿股「役に立つのか?あれが相棒とは初耳だ。」
人型<<長い付き合いだ..........あれは一万年前、我がまだ.........基盤の上のマトリクスチップに魂を移植する前の話しだ。>>

36の花嫁技「風呂場の底力」.......風呂場や更衣室など限定で一時的に身体能力が8割増しになる。
本当かどうかのぞいて確かめようとは思わないこと。どういうことになっても当方は関知しない。
つづく