(そういうことか)
(私を投げ飛ばしたその教官は、身長150cmくらいしかなかったのに、身長175cmで、装備も入れると70キロ以上の私を、軽々と宙に飛ばして)
(それで落ちたときに、腕を折っちゃったと)
(ほんと最悪。でも、受け身を取れなかった私が悪い。しかも、下は柔らかい雪だっていうのに。何というおバカ)
(まあ、そんなことがあったら、オバケか、夢まぼろしかと思うだろ普通は。気にすんなって)
(ゴメンね。大した怪我じゃないのに、学校休んで、こうやってわざわざ、舞鶴までお見舞いに来てくれて)
(あー。いいんだいいんだ。どうせヒマだしー)
(・・・)
(ん?)
(・・・)
(あ!ちょ!今、ちゅーしただろ!ちゅー!しかも口に)
(えへへへへ!ばーかー!ばーか!ばーか!)
(ばかじゃねーよ!あ!ちょ!待て!すげえ力!うおおおお!)
(CHU♪)
(舐めるな舐めるな!犬かおまえは!)

おわり