南米のボリビア、エクアドル、ベネズエラ、アルゼンチン、ペルー、チリ等に代表されるポピュリスト政権には共通点があるという分析の紹介です。
必然的にポピュリスト政権は次の4段階を経るのは絶対に避けられないといいます。

https://mises.org/library/bait-and-switch-behind-economic-populism

《第1段階》 
不景気を背景にポピュリスト政権が登場し、経済問題に診断をくだす。マクロ経済政策により国内総生産(GDP)の伸び、失業の減少、実質賃金上昇などの成果をあげる。
《第2段階》
経済成長が制約されはじめる。なぜならポピュリスト政権は投資よりも消費を優先するからである。物価の一部が上昇しだすが、政府は肥大化する一方の歳出増加と財政赤字を抑えられない。
《第3段階》
物不足が深刻になり、物価騰貴が加速する。国の通貨は国内取引だけに使われ、国民は貯蓄を米ドルでするようになる。経済活動の停滞により税収が減り、財政赤字が拡大する。
実質賃金が下がり、政治・経済・社会が不安定になりはじめて、ポピュリスト政権の失政の数々が続々と露呈する。
《第4段階》
ポピュリスト政権に代わる新政権が、場合によっては国際通貨基金(IMF)、世界銀行などの監督の下、伝統的な緊縮財政政策をとるよう強いられる。

第4段階には続きがあります。政権を追い出されたポピュリスト政治勢力は、ポピュリスト時代のほうがよかったと主張し、新政権を批判する。
新政権の伝統的な引き締め政策やそれがもたらす不況や格差拡大に不満な有権者の支持を得て、政権に返り咲く――。というものです。

・・・あとは第1段階から懲りもしないで、またまたまたまた全く反省しないで同じ間違いの繰り返し!!やれやれ!!

ただし、より大胆なポピュリスト政権は、選挙の延期や投票数のインチキや誤魔化しにすり変え、捏造などにより、第4段階での退陣を避け、政権に喰らいつく可能性もあります。
こうなるとその国はもう、北朝鮮、中国、ベトナム、ラオス、ミャンマーにウズベキスタン、シリア、イラン、サウジアラビア、スーダン、ベラルーシ、トルクメキスタン辺りと大差ない独裁国家です。